湘ゼミコラム

定期テスト

定期テストで赤点を取ったときの影響と対策を高校生・中学生別に解説

「定期テストで赤点を取ってしまって、ショックすぎる」

「赤点を取ると、この後どうなる?」

赤点を取ってしまった、あるいは取ったらどうしようという不安や心配は、とてもつらいものです。

がんばったのに赤点を取ってしまった失望や、友人の視線、親や先生からのプレッシャーなど、複雑な気持ちに襲われることは、少なくありません。

しかし、赤点とは何なのか・取るとどうなるのか、しっかりと事実を知れば、強すぎる不安や心配は無駄だとわかります。赤点は怖くないのです。

赤点の影響を具体的に理解して、これからできる対策をしていきましょう。

1. そもそも定期テストの「赤点」とは?

そもそも定期テストの「赤点」とは何なのか、基本的な意味から確認しておきましょう。

1-1. 「赤点」の一般的な意味

最初に注意点として、「赤点」の語句をどういう定義で使うのかは、学校によっても異なります。

その前提のもとですが、辞書的な意味としては、赤点とは「落第点」のことです。

成績簿などに記入する際に、落第点は赤色の文字で書かれたことから、落第点を赤点と呼ぶようになりました。

よって、一般的には以下の点数を指して、「赤点」と呼んでいます。


  • 落第となる点数
  • 一定の基準に達しない得点
  • ある学年の課程を修了できずに進級できない点数

1-2. 学校や状況によって異なる赤点の基準

前述のとおり、具体的な赤点の基準やそれが意味するところは、学校の規則やテストの内容によって、異なります。

1-2-1. 中学校の赤点

まず、中学校においては、落第点(その点数を取らないと進級や卒業ができない)という意味での赤点はありません。

中学校までは義務教育のため、たとえ成績が悪くても、出席日数を確保できていれば進級や卒業が可能です。

中学校でも「赤点」の考え方を取り入れている学校はありますが、それはその中学校が決めた基準を満たさない「悪い点数」という意味です。“落第する点”という意味ではありません。

ただし、赤点を取っても何も影響がないわけではなく、内申点への悪影響が考えられます。

中学校は無事卒業できても、高校入試の出願書類として提出される内申書(調査書)の評価が、悪くなる可能性がある、ということです(詳しくは後述します)。

1-2-2. 高校の赤点

次に、高校においては、落第点があります。定期テストで赤点(進級に必要な点数未満)となると、進級や卒業ができない可能性があります。

高校における赤点は中学校と違い、ただ成績が悪いというだけでなく、そのまま放置すれば留年のリスクがあるものです。

加えて、大学入試(とくに推薦入試での受験)を考えている場合には、出願書類として提出される内申書への悪影響が懸念されます(詳しくは後述します)。

1-2-3. 一般的には30点未満(0〜29点)が多い

「具体的に、何点が赤点なの?」

という質問に対しては、学校や教科ごとによって異なる基準が設定されているため、一概にはいえません。

一般的には、30点未満(0点〜29点)の場合に赤点とするケースが多く見られます。

具体的に、赤点を取るとどのような影響が起きるのかについては、続いて「高校生の場合/中学生の場合」の2つに分けて解説します。

2. 定期テストで赤点を取ったときの影響(1)高校生の場合

ここからは、

「定期テストで赤点を取ったら、どうなる?」

という疑問にお答えしていきます。

まずは高校生の場合です。以下について解説します。

  1. 補習や追試が必要となる
  2. 内申書に影響する
  3. 受給中の奨学金が停止される可能性がある
  4. 大学進学後に受ける奨学金の選考に落ちる可能性がある
  5. 進級や卒業が難しくなる可能性がある

2-1. 補習や追試が必要となる

1つめの影響は「補習や追試が必要となる」です。


  • 補習:通常の正規の授業以外に、学力を補うために行われる授業
  • ​​追試:追試験の略で、病欠者や不合格者のために、後日、特別に行う試験

先ほど、高校の場合の赤点は落第点(進級や卒業ができない点数)と聞いて、怖くなってしまった方もいるかもしれません。

しかしながら、赤点を取っても、挽回するチャンスが十分に用意されています不安になりすぎないようにしましょう。

「補習や追試が嫌だ」という人もいますが、上記のとおり、赤点で一発アウトにならずに、再びチャンスがあるということなので、むしろメリットです。

前向きにとらえましょう。

2-2. 内申書に影響する

2つめの影響は「内申書に影響する」です。

補習や追試によって挽回チャンスがあるので、1〜2回、赤点を取ってしまった経験があったとしても、内申書のすべてが悪くなるわけではありません。

しかしながら、赤点が多い場合には、内申書への影響も無視できなくなります。

この内申書(調査書)は、大学受験の際に、在籍中の高校から出願先の大学へ提出される書類です。高校在学中の成績や生活態度について、書かれています。

【調査書のイメージ】

出典:文部科学省「入学者選抜実施要項」

とくに、合否判定の評価に占める内申書の割合が多い大学や受験方法(推薦入試など)を希望している場合は、赤点を取らないように注意しなければなりません。

2-3. 受給中の奨学金が停止される可能性がある

3つめの影響は「受給中の奨学金が停止される可能性がある」です。

奨学金を受給しながら高校生活を送っている場合、一部の奨学金制度では、学業成績が一定の基準を下回ると奨学金の受給資格が失われることがあります。

たとえば、政府による高等教育の修学支援新制度の場合、以下のように案内されています。


進学先でしっかり学ぶために活用いただく制度なので、進学後の成績や授業の出席率によっては、支援の打ち切りなどもあるのでご注意ください。


出典:政府広報オンライン「学費のエール」高等教育の修学支援新制度

2-4. 大学進学後に受ける奨学金の選考に落ちる可能性がある

4つめの影響は「大学進学後に受ける奨学金の選考に落ちる可能性がある」です。

これは、高校卒業後、大学などに進学してから、奨学金を受けながら学びたいと検討している場合に注意すべきケースです。

奨学金の種類によりますが、高校在学中の成績が、一定の基準を満たしていないと選考落ちになる可能性があります。

たとえば、日本学生支援機構の場合、以下のとおり記載があります。

【学業成績・学修意欲に関する基準】


以下の(1)もしくは(2)のいずれかに該当する必要があります。

(1)高等学校等における全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること(※1)

(2)将来、社会で自立し、及び活躍する目標をもって、進学しようとする大学等における学修意欲を有すること(※2)

※1評定平均による5段階評価をしていない学校にあっては、これに準ずる学修成績となります。

※2学修意欲等の確認は、高等学校等において面談の実施又はレポートの提出等により行います。


出典:JASSO「給付奨学金の選考について」

2-5. 進級や卒業が難しくなる可能性がある

5つめの影響は「進級や卒業が難しくなる可能性がある」です。

先ほど述べた内容の繰り返しとなりますが、赤点を取っても、一発で落第・留年となることは通常ありません。救済措置ともいえる、追試などが準備されているからです。

しかしながら、赤点の頻度が多く、定められた補習や追試もきちんと受けず、学ぶ意欲にも問題があると判断されれば、進級や卒業が難しくなります。

基準は学校によって異なりますが、赤点を取ったら、その後の対応をきちんとすることが大切です。

具体的な対応については、後ほど「4. 定期テストで赤点を取ったら実践すべき7つの対処法」の章で解説します。

3. 定期テストで赤点を取ったときの影響(2)中学生の場合

続いて、中学生が赤点を取ったときの影響について、見ていきましょう。

  1. 補習や追試が必要となる
  2. 内申書に影響する

3-1. 補習や追試が必要となる

1つめの影響は「補習や追試が必要となる」です。

高校生と違って中学生は、赤点を取ったとしても留年になることは通常ありません。

しかしながら、各学校のルールによって、補習や追試が必要となるケースがあります。

補習は、赤点を取った部分(理解できていない部分)の理解を補うために行われる学習です。

通常の授業以外に授業を受けることを苦痛に感じるかもしれませんが、わからないところを理解するチャンスと考えましょう。

加えて、追試は赤点を挽回するチャンスとなります。ぜひ前向きにチャレンジしたいところです。

3-2. 内申書に影響する

2つめの影響は「内申書に影響する」です。

内申書(調査書)は、高校受験の際に、在籍中の中学校から出願先の高校へ提出される書類です。

【内申書の例(神奈川県のケース)】

出典:神奈川県「調査書の見本」

赤点を取った経験があっても、内申書の内容が必ず悪くなるとは限りません。

内申書は、中学校生活全体を総括して作成されるためです。補習、追試、その後の定期テストなどで挽回するチャンスは十分にあります。

しかしながら、「常に赤点」というような状況では、内申書の内容が悪くなってしまいます。

大切なのは、ときどき赤点を取ることがあっても、その後の対応でしっかり巻き返しを図っていくことです。

4. 定期テストで赤点を取ったら実践すべき7つの対処法

定期テストで赤点を取ったら、気が動転するかもしれません。まずは落ち着いて、これからご紹介する対処法を実践しましょう。

「お子さんが赤点を取ってきたので対処法を知りたい」という保護者の方も、以下を参考にサポートを行ってください。

  1. ショックから立ち直る
  2. 補習をチャンスだと思う
  3. 追試に前向きにチャレンジする
  4. 勉強する環境を整える
  5. 勉強計画を立て直す
  6. 基本に戻ってイチから勉強する
  7. 塾の先生に相談する

4-1. ショックから立ち直る

1つめは「ショックから立ち直る」です。

赤点を取ると、多くの生徒がショックを受けます。ショックを受けること自体は、悪いことではありません。

「赤点を取ってしまった、どうしよう」

というつらい気持ちは、勉強に対する危機感を育み、勉強するための原動力となるからです。

しかしながら、必要以上の自己否定や自信喪失は、逆効果となります。ショックは一時的なものとして乗り越え、まずは気持ちを切り替えましょう。

  • 感情を受け入れる:上記のとおり、赤点を取ってショックを感じるのは自然な反応です。まずは感情を認め受け入れましょう。
  • 友人や家族と話す:感情を共有することで、気持ちが楽になることがあります。
  • ひとりで考える時間を作る:焦らず、自分のペースで立ち直りましょう。
  • 前向きな言葉を使う:自分に対して前向きな言葉(例「大丈夫」「これからがんばればいい」など)をかけることで、気持ちを切り替える手助けになります。
  • カウンセリング:どうしても不安が強い場合は、学校のカウンセラーなどに相談しましょう。

4-2. 補習をチャンスだと思う

2つめは「補習をチャンスだと思う」です。

赤点を取った科目で補習を受けるのは、多くの生徒にとって嫌なことかもしれません。

しかし、補習は赤点を取った科目を克服する絶好のチャンスです。

以下は、補習をチャンスと捉え、最大限に活用するための方法です。


  • 先生からじっくり教えてもらう:補習では先生から直接教えてもらうことができます。質問を積極的にしましょう。
  • 基本からの学び直し:通常の授業はどんどん先に進んでしまいますが、補習では基本から学ぶことができます。理解を深めましょう。
  • 同じ目標を持つ仲間:補習には同じ科目で苦しんでいる仲間がいます。ともに励まし合いましょう。
  • 自分の弱点の克服:補習を通じて、自分の弱点を明確にし、克服する計画を立てましょう。

4-3. 追試に前向きにチャレンジする

3つめは「追試に前向きにチャレンジする」です。

追試は、赤点を取った科目で巻き返しを図るための機会です。前向きに取り組むことで、成績を改善するチャンスがあります。

「定期テストでは20点だったのに、追試で急に90点を取った!すごい!」

という具合に、周りを驚かせるつもりで取り組みましょう。

以下は、追試に前向きにチャレンジするための具体的なステップです。


  • 追試の内容を確認:追試の範囲や重要ポイントを先生に確認しましょう。
  • 計画的な学習:追試までの日程を計画し、効率的に学習しましょう。
  • 過去の間違いから学ぶ:赤点を取ったテストの間違いを分析し、理解を深めましょう。
  • 自信を持って挑戦:追試当日は自信を持って挑戦しましょう。前向きな態度が結果につながります。

4-4. 勉強する環境を整える

4つめは「勉強する環境を整える」です。

ショックから立ち直って、補習や追試に向けて前向きな気持ちを立て直しながら、「環境の整備」を行います。

その理由は、環境を整備したほうが、ラクに勉強できるからです。自然と勉強に集中しやすくなる環境づくりを行いましょう。

具体的には、以下を参考にしてください。


  • 机と椅子:椅子は足がしっかり床につく高さに調整します。机の上には教科書やノートだけを置くようにしましょう。
  • 静かな場所:騒音や雑音の少ない静かな場所を探しましょう。自宅での確保が難しい場合は、塾の自習室や学校の図書室も検討します。あるいは、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを使う方法もあります。
  • 音楽(BGM):音楽を聴きながら勉強すると集中できる人と、そうでない人がいます。自分にとって音楽が合うようなら、音楽を聴きながら勉強しましょう。
  • 照明:勉強する際の照明は、目に負担をかけない明るさが重要です。デスクライトなどを使用し、机上が明るくなるようにしましょう。
  • 温度・湿度:エアコンや暖房を使い、快適な温度に保ちます。暑さや寒さを我慢しないようにします。湿度も気にして、快適な湿度をキープしてください。
  • :部屋の壁紙やカーテンは、落ち着いた色がおすすめです。気に入ったポスターを貼るのもよいでしょう。見るとやる気が出る言葉(目標など)を貼るのもおすすめです。
  • 整理整頓:部屋が散らかっていると、気も散ってしまいます。できるだけ部屋は片付けておきましょう。
  • 友達との勉強:友達と一緒に勉強すると集中できる人と、ひとりのほうが集中できる人がいます。自分に合うほうを選びましょう。
  • スマートフォンの管理:勉強中はスマホを目に入らない場所にしまいましょう。勉強中はLINEやSNSの通知をオフにしておきます。

4-5. 勉強計画を立て直す

5つめは「勉強計画を立て直す」です。

定期テストで赤点を取ったということは、今までのやり方には、間違っている部分や不足している部分があった証拠と考えられます。

今までとやり方を変えるために、勉強計画を立て直しましょう。

以下のステップで、計画を作ってみてください。


  • どこが悪かったか調べる:赤点を取った教科のテストを見て、どこがわからなかったのかを調べます。わからなかった問題を丸で囲んでみましょう。囲んだ問題を見て、同じような問題が多いか確認します。同じ問題でつまずいている場合、その部分を重点的に勉強する必要があるとわかります。
  • 次は何点取りたいか決める:次の定期テストでは何点取りたいのかを決めます。現在の点数から少しずつ上げる目標を立てましょう。無理なく達成できる目標にすることが大切です。
  • 計画を立てる:1週間の勉強計画を作ります。どの教科をどの日に勉強するか、カレンダーに書いてみましょう。1日に何時間勉強するかも決めて、時間割を作ります。
  • どの教材を使うか考える:教科書や参考書を選びます。わかりやすい教材を使うと、勉強が進みやすくなります。先生におすすめの教材を聞いてみるのもよいでしょう。
  • 毎日の振り返りをする:毎日の勉強が終わったら、計画通りにできたかを振り返ります。できた部分、できなかった部分を確認し、次の日の計画に反映させましょう。
  • 友達や先生に話す:計画を友達や先生に見せて、アドバイスをもらいましょう。一緒に勉強する方法も考えます。他の人の意見を取り入れることで、計画がよりよくなります。

4-6. 基本に戻ってイチから勉強する

6つめは「基本に戻ってイチから勉強する」です。

勉強の計画を立てる際に、ぜひ意識してほしいのが、

「この機会に、基本に戻ってイチから、やり直してみよう」

というスタンスです。
最初からやり直すことで、スムーズに理解できるようになります。


  • 最初の教科書を用意する:初めてその教科を学ぶときに使った教科書を用意します。中1あるいは高1の教科書を準備しましょう。難しく感じるようであれば、その前(小学校など)にさかのぼっても構いません。
  • 最初から順番に読む:教科書の最初から順番に読みます。最初の部分がわかっていないと、後の部分が理解できないことがあります。焦らず、最初から丁寧に読みましょう。
  • わからないところはマークする:読んでいてわからないところがあれば、ふせんなどでマークします。後で先生や友達に聞くための準備です。
  • 例題を自分で解く:教科書を読んでいる途中で例題が出てきたら自分で解いてみます。解答がわからなければ、解説を読んで理解しましょう。
  • 友達や先生に質問する:マークしたわからないところは、友達や先生に質問します。ひとりで悩まず、積極的に質問しましょう。
  • 理解できたら次の章に進む:各章ごとに理解できたら、次の章へ進みます。ひとつひとつ、確実に理解してから進むことが大切です。
  • 毎日少しずつ進める:毎日少しずつ教科書を進めます。一気に進めず、毎日の習慣として取り組みましょう。

4-7. 塾の先生に相談する

7つめは「塾の先生に相談する」です。

赤点を取ったとき、自分ひとりで解決しようとすると、どうしても解決できない問題が出てくることがあります。
学校の先生や友達だけでなく、塾の先生にも相談してみましょう。


  • 塾の先生に自分の状況を伝える:赤点を取った教科や、どこがわからないのかを具体的に伝えます。先生に伝わりやすいように、具体的な問題やテストも一緒に見せましょう。
  • 先生の指導を受ける:先生が指導する内容に耳を傾け、理解できるまで質問します。塾の先生の指導は、学校の授業とは違う視点からのものが多いので、急に理解できることもあるでしょう。
  • 先生のアドバイスを実践する:先生からのアドバイスや指摘を、自分の勉強に取り入れます。ただアドバイスを聞くだけでなく、具体的にどう勉強するかを一緒に考えましょう。
  • 定期的に報告する:先生に定期的に進捗を報告します。報告することで、自分の勉強が正しい方向に進んでいるかを確認できます。

※これから塾選びをする方は、以下の記事を参考にご覧ください。

【塾選び・比較】学習塾の無料体験授業で見るべきポイントとは?長期体験にはメリット多数! 

子どもにふさわしい塾って?塾選びの際にチェックしたいポイントを紹介

5. 次に赤点を取らないように行動することが大事

最後に、赤点を取って、今つらい気持ちの中にいる方に向けたメッセージをお伝えします。

  1. 赤点は人生の終わりではない
  2. がんばったのに赤点を取ることは誰でもあり得る
  3. 気に病みすぎずに前に進もう

5-1. 赤点は人生の終わりではない

赤点を取った瞬間、人生が終わったような気持ちになるかもしれません。

しかし、赤点で人生が終わることはありません。

この記事で解説してきたとおり、赤点を取ったとしても、その後に必要な対処をすれば、いくらでも挽回できるからです。

赤点はひとつの失敗かもしれませんが、失敗はあなたの成長を支える大切な要素です。

「あのとき赤点を取ったから、勉強をがんばれた」

と未来の自分が言えるように、成長のきっかけに変えていきましょう。

5-2. がんばったのに赤点を取ることは誰でもあり得る

自分としては一生懸命にがんばったにもかかわらず赤点だったとき、悲しさや情けなさ、恥ずかしさなど、いろいろな感情が入り交じって、つらい気持ちになります。

ですが、がんばったのに赤点を取ることは、誰にでもありえることです。

勉強の方法やコツをまだつかめていないだけなので、失望する必要はまったくありません。

実際、1年生・2年生のときに赤点を取っていても、受験期までに巻き返し、難関校に合格するケースはあります。

努力と挫折は、表裏一体の関係です。赤点を取って挫折感を味わったとしても、努力を続ければ、報われます。

5-3. 気に病みすぎずに前に進もう

赤点を取ったことで悩みすぎると、悩みすぎが原因で、勉強が手につかなくなることがあります。

もう取ってしまった赤点は仕方ないので、次にできることに目を向けましょう。

友達、きょうだい、学校の先生、塾の先生、親など、相談できる相手がいれば、ぜひ相談してください。

悩む気持ちをひとりで抱え込まないで、つらいときはつらいと言いましょう。

そうすることで、少しずつ前に進む力が湧いてきます。

6. まとめ

本記事では「定期テストの赤点」をテーマに解説しました。要点をまとめておきましょう。

定期テストで赤点を取ったときの影響は、高校生の場合、以下のとおりです。

  1. 補習や追試が必要となる
  2. 内申書に影響する
  3. 受給中の奨学金が停止される可能性がある
  4. 大学進学後に受ける奨学金の選考に落ちる可能性がある
  5. 進級や卒業が難しくなる可能性がある

中学生の場合は、以下のとおりです。

  1. 補習や追試が必要となる
  2. 内申書に影響する

定期テストで赤点を取ったら実践すべき7つの対処法として、以下をご紹介しました。

  1. ショックから立ち直る
  2. 補習をチャンスだと思う
  3. 追試に前向きにチャレンジする
  4. 勉強する環境を整える
  5. 勉強計画を立て直す
  6. 基本に戻ってイチから勉強する
  7. 塾の先生に相談する

赤点を取ったとしても、次に取らないように行動することで成長につなげていきましょう。

  1. 赤点は人生の終わりではない
  2. がんばったのに赤点を取ることは誰でもあり得る
  3. 気に病みすぎずに前に進もう

落ち込んだ気持ちを早く回復させ、追試や次の定期テストに向けて、行動することが大切です。いつか、赤点を取った日を、笑って振り返れるようにしていきましょう。