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高校受験・入試

【高校受験】川和高校の特徴・校風・偏差値・難易度まで解説

神奈川県立川和高校は、勉強も部活も両立して高校生活を楽しみたい方に特に人気の公立高校です。

進学率が高いにもかかわらず、97%の生徒さんが部活動に所属して練習に力を入れており、まさに「文武両道」を体現しているような高校と言えます。

部活動で特に活躍しているのは、ダンス部・女子ハンドボール部・弓道部・陸上部・水泳部・バドミントン部・山岳部・吹奏楽部などで、朝練や昼練も活発に行われています。

勉強面では、神奈川県の「学力向上進学重点校」にも指定されている高校であり、現役大学進学率86%(2023年度)を誇る、神奈川県でも屈指の進学校です。進学先は早慶MARCHなど私立大学が多くなっています。

そのため、東京大学や京都大学など超難関の国立大学へ進みたい方にとっては、環境が物足りないかも知れません。

この記事では、川和高校の基本情報や特徴、川和高校が向いている人・向いていない人、川和高校の受験情報などを詳しく解説していきます。

川和高校は、他の公立高校よりも「内申点重視」の高校です。選考比率を見ると、内申点比率が高く、特色検査の比率も高くないため、127点(135点満点中)程度の内申点が必要となります。

内申点学力検査特色検査

川和高校に合格するためにおすすめな塾の選び方も最後に解説しているので、ぜひ参考にしてください。

1. 神奈川県立川和高校の基本情報

まずは、川和高校の基本情報をお伝えします。

学校名神奈川県立 川和(かわわ)高等学校
所在地横浜市都筑区川和町2226-1
交通案内・市営地下鉄グリーンライン
「都筑ふれあいの丘」駅下車徒歩15分 
 
・バス経路
 
○東急田園都市線 市が尾駅よりバス乗車7分 川和高校入口下車徒歩5分
横浜市営バス306系統 センター南駅行き
横浜市営バス305系統 中山駅北口行き または 石橋行き

○横浜市営地下鉄 センター南駅よりバス乗車11分 川和高校入口下車徒歩5分
横浜市営バス306系統 市が尾駅行き

○横浜市営地下鉄 センター南駅よりバス乗車12分 川和高校下車徒歩1分
横浜市営バス73系統 中山駅行き

○JR横浜線 中山駅北口よりバス乗車16分 川和高校入口下車徒歩5分
横浜市営バス305系統 市が尾駅行き

○JR横浜線 中山駅(北口)よりバス乗車26分 川和高校前下車徒歩1分
横浜市営バス73系統 センター南駅行き
電話番号045-941-2436
設置学科全日制課程・普通科

※2023年12月確認時点

2. 川和高校の特色|部活も全力で取り組む進学校

ここからは川和高校の特徴をお伝えします。神奈川県の「学力向上進学重点校」でもある川和高校の特色を詳しく解説していきます。

川和高校の特色まとめ

・学力向上進学重点校に指定されている

・現役大学進学率86%(早慶MARCHに進学が多い)

・部活も勉強も100%!文武両道を実現している高校

2-1. 学力向上進学重点校に指定されている

川和高校は、2021年度(令和3年度)から4年連続で、神奈川県教育委員会が指定する「学力向上進学重点校」に指定されています。

参考:神奈川県|令和6年度以降の学力向上進学重点校の指定について

学力向上進学重点校とは、「将来の日本や国際社会でリーダーとして活躍できる高い資質・能力を持った人材を育成するため」に神奈川県教育委員会が指定した学校のことです。

2024年度(令和5年度)の学力向上進学重点校は、川和高校の他に、横浜翠嵐・湘南・柏陽・厚木・横浜緑ケ丘・多摩・小田原で、全8校となっています。

学力向上進学重点校に指定された高校は「県立高校教育力向上推進事業」の対象となり、個別の学力向上支援体制の充実や、第1希望の進学実現に向けた取り組みなどが行われます。

つまり、難関の国公立大学や上位私立大学などの現役での進学を目指す生徒さんにとっては、とても良い環境が揃っている学校と言えます。

2-2. 現役大学進学率86%(早慶MARCHに進学が多い)

テレビ東京で2023年12月に放送された「THE名門校」によると、川和高校の2023年度(令和5年度)の現役進学率は、なんと86%にも上るそうです。進学先の内訳を見ると、国公立大学への進学率が24%、私立大学への進学率が62%、進学準備が14%となっています。

令和4年度神奈川県学校基本調査によると、高校卒業者の大学等進学率は66.0%となっており、川和高校は平均よりも20%も高い進学率を誇っていることがわかります。

実際の進路実績は以下のようになっています。

【令和5年度入試の大学合格者数(抜粋)】

国立大学現役既卒
横浜国立大学3334
東京都立大学1010
一橋大学
横浜市立大学
私立大学現役既卒
早稲田大学7682
慶應義塾大学4043
上智大学2025
東京理科大学3641
明治大学19821219
青山学院大学7478
立教大学6873
中央大学4550
法政大学8286

参考:川和高校|令和5年度入試 大学合格者数一覧(抜粋)

進学実績を見ると、川和高校は国公立大学よりも私立大学を受験している生徒さんが多いことがわかります。

2-3. 部活も勉強も100%!文武両道を実現している高校

川和高校は「文武両道」を体現している学校です。

テレビ東京で2023年12月に放送された「THE名門校」によると、川和高校には運動部と文化部を合わせて32のクラブがあり、部活の加入率はなんと97%となっています。自主的で活気ある部活動を推進しており、2つ以上の部活動を兼部する生徒さんも多いそうです。

特に活躍しているのは、ダンス部・女子ハンドボール部・弓道部・陸上部・水泳部・バドミントン部・山岳部・吹奏楽部などです。これらの部活動は、2022年度に、県ベスト16以上、横浜地区大会優勝、準優勝以上の実績を出しています。

勉強の合間に部活動の朝練や昼練が活発に行われており、まさに「文武両道」の学校生活と言えるでしょう。

3. 川和高校が向いている受験生の特徴

川和高校の特色や評判をもとに、川和高校が向いている受験生の特徴をまとめてみました。

川和高校が向いているのは、ズバリ、以下のような特徴を持つ受験生です。

川和高校が向いている方

・勉強も部活も両方頑張って青春を謳歌したい方

・厳しい校則がなくのびのびと学校生活を送りたい方

3-1. 勉強も部活も両方頑張って青春を謳歌したい方

2章でも解説した通り、川和高校の部活動参加率はなんと97%となっており、生徒さんのほとんどが勉強だけでなく部活動に打ち込んでいることがわかります。

朝練や昼練も活発に行われており、「勉強も部活も100%!」と学校生活を全力で謳歌している生徒さんが多い印象です。

部活動や学校行事など、勉強だけではなくさまざまなことに全力投球したい!という方に、川和高校は向いています。

3-2. 厳しい校則がなくのびのびと学校生活を送りたい方

川和高校の校則は厳しいのものではなく、自主性を尊重する校風となっています。口コミサイトの投稿によると、アルバイトもメイクも自由だそうです。

髪を染めたりピアスをしたりするのは禁止されているそうですが、「そもそも校則を気にしたことがない」「検査されたり注意されたりすることもない」という口コミも見られます。

校則が厳しくなくても自立している生徒さんが多いため、風紀を乱すような派手な服装をしている生徒さんはいないようです。

参考:みんなの高校情報(神奈川)|川和高校>校則の口コミ

校則が厳格ではない高校で自由にのびのび過ごしたい方には、川和高校が向いているでしょう。

4. 川和高校が向いていない可能性がある受験生の特徴

川和高校は、文武両道で「部活も勉強も両方頑張りたい!」という方におすすめの高校です。しかしながら、以下のような方はもしかしたら川和高校に向いていないかもしれません。

川和高校が向いていないかもしれない方

・私立大学ではなく難関国公立大学を目指している方

・チェック柄などのかわいい制服を着たい方

川和高校が向いていない方の特徴を解説していきます。

4-1. 私立大学ではなく難関国公立大学を目指している方

私立大学ではなく難関国公立大学を目指している方は、川和高校は向いていない可能性があります。なぜならば、川和高校は、国公立大学よりも私立大学へ進学する人が多い高校だからです。

進学実績を見ても、早慶・MARCHなどの有名私立大学への進学数が多く、これらの指定校推薦枠も多く持っていると言われています。一方で、国公立大学の合格者数は、それほど多くないのが川和高校となっています。

川和高校に向いている学生の特徴としては、中学時代から部活動も勉強も頑張って高い内申点を取るタイプの生徒さんであると考えられます。

国公立大学(特に「旧帝大」)に進学したい方は、部活にはそれほど力を入れずに、高校は勉強漬けで難関国公立を目指すような高校の方が向いているかもしれません。

4-2. チェック柄などのかわいい制服を着たい方

チェック柄などのかわいい制服を着たい方は、川和高校が向いていないかもしれません。

川和高校の制服は、男子は黒の学ランで、女子はグレーのブレザーです。好みによりますが、通っていた生徒さんの評判をクチコミサイト見ると、「女子の制服は可愛くない」「灰色でリボンもネクタイもないから電柱って呼ばれていた」という声もあります。

なお、2023年から制服のマイナーチェンジが行われていますが、女子の制服の基調のグレーが少し濃くなった程度でそれほど見た目に変化はありません。

参考:神奈川県立川和高等学校同窓会「緑和会」|61期生から制服が変わります!

可愛い制服やカッコいい制服に憧れている方は、川和高校は向いていない可能性があるので注意しましょう。

5. 川和高校の受験情報(令和6年度)

ここからは、神奈川県公立高校の中で「川和高校を志望したい」という方向けの情報を解説していきます。

5-1. 川和高校の受験の特徴|内申点対策が重要

川和高校は、他の公立高校と比較して、内申点を重視している高校です。

神奈川県の公立高校入学者選抜制度では「①内申点=学習の記録(評定)」、「②学力検査(当日の筆記試験)」、「③特色検査」の3つの評価軸で合否が決まります。川和高校の選考比率は、第1次選考が「4:6:1」、第2次選考が「7:3:1」となっています。

【神奈川県公立高校入学者選抜選考基準(抜粋)】

学校名

学校名第1次選考第2次選考
比率学習の記録
(評定)
学力検査特色検査学力検査主体的に学習に取り組む態度(評価)特色検査
川和
柏陽
厚木
相模原
多摩
横浜翠嵐

比率が「3:7:2」の柏陽高校と比べると、内申点の比率が高く、学力検査の比率が低いことがわかります。合格を手にするためには、学力検査だけでなく、出願時の内申点の高さもしっかり意識する必要があります。

また、川和高校では、神奈川県公立高校の一部で実施されている「特色検査」も選考対象となります。

川和高校の特色検査は、「学力向上進学重点校」および「エントリー校」で共通で実施されている、共通問題+共通選択問題を用いた「自己表現検査」(検査時間60分)となります。教科横断の問題で構成され、各教科の知識を活用する力、考え方・表現力・コミュニケーション能力などにも反映される問題が出されます。

川和高校の特色検査の配点は「1」であり、横浜翠嵐高校の「配点3」よりは比率は低めです。しかし、確実に合格を勝ち取るためには、特色検査の対策も万全にしておきましょう。

神奈川県の公立高校の入試制度については、「2024 神奈川県 公立高校入試/日程・特色検査実施校の動向と対策を詳しく!倍率の捉え方と模試」もぜひ参考にしてください。

5-2. 川和高校の募集定員(令和6年度)

2024年度(令和6年度)の川和高校の募集定員は、319名(転編入定員1名)です。

募集定員(A)転編入定員(B)入学定員(A+B)
319320

前年度2023年度(令和5年度)の募集定員358人と比べると、39名定員を減らしていることがわかります。

5-3. 川和高校の倍率(令和6年度実績)

今年度2024年度(令和6年度)の一般募集共通選抜志願締め切り時の志願状況は以下の通りでした。

募集定員(A)2月7日志願者数(B)2月7日競争率(B/A)前年度競争率
3193991.25倍1.20倍

神奈川県の公立高校(普通科)の全体の2月7日競争率は1.18倍となっており、平均並みの競争率であることがわかります。

5-4. 川和高校に合格するための目安となる指標

川和高校に合格するための目安は以下の通りです。

【川和高校の合格の目安】

内申点127点(135点満点中)

川和高校は、選考における内申点比率が高いため、合格に必要な内申点も127点と高めになっています。

川和高校より偏差値の高い横浜翠嵐高校の内申点目安は126点となっており、それよりも高い基準となっている点に注意が必要です(横浜翠嵐高校は、学力検査や特色検査の比率が高くなっています)。

なお、神奈川県公立高校の内申点一覧が「【神奈川】内申点の計算方法と公立高校一覧|まだ間に合う対策も解説」の記事に掲載されていますので、ぜひこちらも参考にしてください。

5-5. 川和高校の併願校

公立入試で川和高校を志望する受験生の主な併願校としては、以下のような高校が挙げられます。

男子併願校例:山手学院高校(進学コース・特別進学コース)、青稜高校(普通科)、桐蔭学園高校(普通科アドバンスコース・プログレスコース)、中央大学附属横浜高校(普通科)など
女子併願校例:沼津工業高等専門学校(物質工学科)、日本大学高校(特別進学コース)、山手学院高校(進学コース・特別進学コース)、桐蔭学園高校(普通科アドバンスコース・プログレスコース)、青山学院高等部(普通科)、東京学芸大学附属高校(普通科)、青稜高校(普通科)、桜美林高校(国公立コース)、中央大学附属横浜高校(普通科)など

6. 川和高校の合格を目指すためにおすすめの塾

神奈川県の学力向上進学重点校でもある川和高校は、内申点も重視しつつ、学力検査でもしっかりと点を取らなければならない高校です。

川和高校の合格を掴み取るためには、以下の2つの条件を満たす塾がおすすめです。

川和高校の受験生におすすめの塾の条件

・川和高校の合格実績が多い

・受験に向けて内申点を着実に上げる体制がある

川和高校の受験生におすすめの塾の条件・川和高校の合格実績が多い・受験に向けて内申点を着実に上げる体制がある

6-1. 川和高校の合格実績が多い

川和高校の合格を確実に手にするためには、内申重視の川和高校への合格をどうもぎ取っていくかを一緒に考え、実際に合格実績の結果を出している学習塾を選ぶのがおすすめです。

学習塾の公式ホームページを確認して、直近の川和高校の合格者数を確認してみましょう。学習塾の規模にもよりますが、最低でも10名以上の合格者を出している塾を選ぶと安心です。


【Point!!】

湘南ゼミナールの川和高校の合格率は、2022年度67名、2023年度68名で、毎年着実に合格者を出しています。

なお、2023年度は、湘南ゼミナールからの受験者75名中合格者は68名と、約91%の合格率を誇っています。
その他の合格実績は「神奈川県公立高校入試結果」のページをご覧ください。


6-2. 受験に向けて内申点を着実に上げる体制がある

前述した通り、川和高校は「内申重視」の高校なので、本気で川和高校の合格を目指すならば、受験に向けて内申点を着実に上げることが重要となります。

難関高校入試対策と銘打っている学習塾の中には、当日のペーパーテストの対策がメインとなっている塾もあります。しかしながら、川和高校は、ペーパーテストだけ頑張っても内申点で遅れを取っていれば不利になってしまいます。

内申点の対象となる中学2年生・中学3年生の成績を確実に上げるために、できれば中学1年生から「内申対策」をしっかり実施してくれる学習塾がおすすめです。

【Point!!】
湘南ゼミナールは、内申点を上げる指導に長けた学習塾です。

神奈川県内の中学校の情報を持っているため、定期テスト対策も万全。定期テスト前には、無料で対策講座を開催し、確実に良い成績を取るための体制が整っています。

また、定期テスト以外に内申点に影響するレポート(提出物)の書き方など、総合的に内申点を上げていくための指導も行っています。

内申点の上げ方については、「【高校受験】内申点の上げ方を徹底解説!6つのポイントと3つの対策」の記事もぜひ参考にしてみてください。

湘南ゼミナールを経て川和高校に合格した生徒さんの体験談が「合格者の声」ページに掲載されていますので、こちらもぜひご覧ください。

まとめ

本記事では「川和高校」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

川和高校には、以下のような特徴があります。

・学力向上進学重点校に指定されている
・現役大学進学率86%(国公立大や難関私立大学に進学)
・部活も勉強も100%!文武両道を実現している高校

川和高校が向いている受験生は以下のような生徒さんです。

・勉強も部活も両方頑張って青春を謳歌したい方
・厳しい校則がなくのびのびと学校生活を送りたい方

また、逆に、川和高校が向いていない可能性があるのは、以下のような生徒さんです。

・私立大学ではなく難関国公立大学を目指している方
・チェック柄などのかわいい制服を着たい方

川和高校は、他の公立高校と比べて、内申点を重視している高校です。内申点比率が高いため、ある程度の内申点がなければ、当日のペーパーテストで頑張っても挽回できないケースが考えられます。

「部活動も勉強もイベントも頑張りたい!」という方は、早い時期から内申対策を頑張って、川和高校をぜひ受験してみましょう。