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難関校の目安は偏差値60から|目指せる難関校の判断基準と共に解説

「難関高校の基準は偏差値いくつからなの?」

「自宅近くにある〇〇高校は、難関校と言えるの?」

お子様の将来を考える中で、難関校に興味を持ち調べ始める親御様も多いでしょう。

勉強を頑張っているお子様はもちろん、お子様が勉強を好んでいなかったとしても、学歴重視の風潮が残る状況を考えれば「できるだけ難関校を目指してほしい…」と考えるのは自然なこと。

しかし、一言で難関校と言っても、偏差値いくつから難関校と呼ばれるのかが、いまいちわかりにくいと感じることもあるでしょう。以下、難関校とされる偏差値の一般的な基準を見てみましょう。

模試の種類によっても異なりますが、難関校と呼ばれる高校の偏差値は60程度と言われます。では、偏差値60に届かなければ、難関校を目指すことは難しいのでしょうか?

実は、範囲外の偏差値であっても難関校を目指すことは可能です。もちろん、目指し始める時期によっては、通常以上の努力が必要だったり、レベルを下げなければいけなかったりもするでしょう。

しかし、難関校とされる偏差値に届かないからといって、すぐに諦める必要はないのです。

そこで、本記事では、難関校と呼べる高校はどこで、どの難関校なら目指せるかを考えるための材料として、以下の点について解説していきます。

本記事を読むことで、お子様が目指せる難関校はどのあたりか判断できるはずです。ぜひ最後まで参考にしてください。

1. 難関校の偏差値は60程度が目安

難関校と呼ばれる高校の偏差値は、一般的には60以上とされています。

そもそも、偏差値は50を平均として考えるため、平均から+10も上になっていると考えれば、偏差値60で難関校と言えるのです。

さらに、偏差値70ともなると、都内や県内でもトップレベルの難関校と呼べるでしょう。

ただ、ここで注意すべき点は、基準となる模試によって偏差値の数字が異なる点です。

偏差値というのは、集団の中において、平均から見た自分の立ち位置を把握するためのもの。そのため、模試の母集団(受験者)の学力が偏っていた場合、偏差値も大きく上下することがあるのです。

例えば、AとB2つの模試を受け、どちらも5教科合計の点数が350点だったとしましょう。1教科を平均すれば70点ですね。点数だけを見れば、なかなか頑張っていると感じるはずです。

しかし、Aの模試の母集団は学力が高く、一教科あたりの平均点が90点だった場合、70点では偏差値50を下回ります。

一方、Bの模試の母集団は学力が低めで、平均点が60点だった場合は、同じ70点でも偏差値は50を上回るのです。

Aの模試のように、母集団の学力が高い模試を基準とした場合は、偏差値60以下でも難関校レベルとなることがあります。このように、基準とする模試によって偏差値が上下することを留意しておきましょう。

上記のことからもわかるように、一言で難関校の偏差値と言っても、基準となる模試によって偏差値の数字は異なります。

本記事で難関校と紹介している高校にも、いくつか偏差値60を下回る高校がありますが、それは基準として用いた模試のレベルが高かったからだと考えてください。

どの高校も優秀な生徒さんが通う、レベルの高い高校であることに違いはありません。

2. 実際に難関校と呼ばれる高校の偏差値をチェック

難関校と呼ばれる高校の偏差値の目安と、偏差値そのものの仕組みを理解した後は、実際の難関校の偏差値を見ていきましょう。

ここでは、東京・神奈川・埼玉・千葉の1都3県の難関校について解説します。

自分が住んでいる都県の難関校について、その偏差値を把握していきましょう。

東京都の主な難関高校と偏差値
神奈川県の主な難関高校と偏差値
埼玉県の主な難関高校と偏差値
千葉県の主な難関高校と偏差値

 2-1. 東京都の主な難関高校と偏差値

まずは、東京都の難関高校を見ていきましょう。

人口が密集している首都であるため、そもそもの高校の数が多く、レベルの高い高校が集中している傾向にあります。

難関国私立高校の数が多い点も特徴と言えるでしょう。

【※偏差値のデータ元について】

◎ 「みんなの高校情報」の運営元である株式会社イトクロが提携する模試運営会社の情報に基づいた数値です。◎偏差値は 2025年4月に入学する方向けの模試結果を基に算出されており、教育内容等の優劣を示すものではありません。◎合格の目安となる指標として偏差値を記載する場合は、模試の種類や特徴により大きく異なる場合があります。

  2-1-1. 東京都の最難関公立高校

東京の最難関公立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
日比谷高校73東京都千代田区永田町2丁目16−1共学
国立高校73東京都国立市東4丁目25−1共学
西高校72東京都杉並区宮前4-21-32共学

東京都の最難関公立高校は、上記3校です。

偏差値の高さからわかるように、大学進学実績が豊富であり、特に国立大学への進学数が多くなっています。どの高校も都立進学校のトップを走ることから、大学進学への情熱は高めといえるでしょう。

カリキュラムの中には、難関国立大学への進学を見据え、大学の講義を実際に受講できる高校もあります。

  2-1-2. 東京都の難関公立高校

東京の難関公立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
立川高校(創造理数科)71東京都立川市錦町2丁目13−5共学
青山高校70東京都渋谷区神宮前2丁目1−8共学
八王子東高校70東京都八王子市高倉町68−1共学
駒場高校68東京都目黒区大橋2丁目18−1共学
新宿高校68東京都新宿区内藤町11−4共学
町田高校65東京都町田市中町4丁目25−3共学

東京都における最難関高校には届かないものの、十分に偏差値が高い難関校の一例が上記となります。

こちらも、ほとんどの生徒さんが4年制大学への進学を目指して、日々勉強を頑張っています。特に青山高校では、難関国立大学への進学を目指し、年間20回の土曜日講座を行うなどの取り組みも行われています。

どの高校においても、国公立大学や、早慶上理と呼ばれる難関私立大学への確かな進学実績があり、難関校と呼ぶに相応しいと言えます。

  2-1-3. 東京都の難関国私立高校

東京の難関国私立高校一覧
国立高校名偏差値所在地共学・男女別学
お茶の水女子大学附属高等学校77東京都文京区大塚2丁目1−1女子校
筑波大学附属高等学校77東京都文京区大塚1丁目9−1共学
東京学芸大学附属高校75東京都世田谷区下馬4丁目1−5共学
私立高校名偏差値所在地共学・男女別学
開成高等学校77東京都荒川区西日暮里4丁目2−4男子校
慶應義塾女子高等学校76東京都港区三田2丁目17−23女子校
早稲田実業学校 高等部75東京都国分寺市本町1-2-1共学
早稲田大学 高等学院75東京都練馬区上石神井3丁目31−1男子校
明治大学付属中野高等学校70東京都中野区東中野3丁目3−4男子校
中央大学高等学校70東京都文京区春日1丁目13−278号館共学
明治大学付属明治高等学校69東京都調布市富士見町4丁目23−25共学
中央大学附属高等学校69東京都小金井市貫井北町3丁目22−1共学
中央大学杉並高等学校69東京都杉並区今川2丁目7−1共学
法政大学高等学校68東京都三鷹市牟礼4丁目3−1共学
明治大学付属八王子高等学校68東京都八王子市戸吹町1100共学
青山学院高等部67東京都渋谷区渋谷4丁目4−25共学
日本大学鶴ヶ丘高校67東京都杉並区和泉2丁目26−12共学
東洋高等学校66東京都千代田区神田三崎町1丁目4−16共学
日本大学第三高等学校65東京都町田市図師町11−2375共学
日本大学櫻丘高等学校63東京都世田谷区桜上水3丁目24−22共学
日本大学第一高等学校61東京都墨田区横網1丁目5−2共学
日本大学豊山女子高等学校61東京都板橋区中台3丁目15-1女子校
目黒日本大学 高等学校61東京都目黒区目黒1丁目6−15共学
専修大学附属高等学校61東京都杉並区和泉4丁目4−1共学
日本大学豊山高等学校59東京都文京区大塚5丁目40−10男子校

最後は、東京都の難関国私立高校です。

こちらの特徴は、開成高等学校やお茶の水女子大学附属高等学校、筑波大学附属高等学校などに見られるダントツに高い偏差値です。

特に、開成高等学校は、全国的にも偏差値が高く賢い生徒さんが集まる高校として有名なのではないでしょうか。毎年旧帝大への進学者も多数輩出しています。

もちろんその他の高校も、難関国立大学への進学実績が多く、将来的に難関大学への進学を目指しているのであれば一度は候補に入れたい高校群だと言えます。

また、私立高校においては、設備の潤沢さや英語以外の外国語を選択できる点、珍しい部活を経験できるなど、民間が運営しているからこその特徴も多く見られます。

高い偏差値を誇りながら、全国大会で優勝した経験を持つ強豪校も含まれるなど、勉強一辺倒ではない点も大きな特徴です。

 2-2. 神奈川県の主な難関高校と偏差値

ここでは、神奈川県の難関高校を見ていきます。神奈川県における難関高校の特徴は、私立ではなく公立校が多く見られる点です。

また、偏差値が同じ高校も多く見られるため、志望校を選ぶ際には、1コマの授業時間やカリキュラムの傾向、部活や校風など多面的に確認してお子様に合った高校を選ぶことをおすすめします。

【※偏差値のデータ元について】

◎ 2025年3月現在、当該高校の合格率がおおむね80%の偏差値(神奈川県進学模試)です。◎算出に必要なデータ件数が不足している高校は過年度の動向を勘案しており、必ずしも最新動向を反映したものではありません。◎合格の目安となる指標として偏差値を記載する場合は、模試の種類や特徴により大きく異なる場合があります。

  2-2-1. 神奈川県の最難関公立高校

神奈川県の最難関公立校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
横浜翠嵐高校67神奈川県横浜市神奈川区三ツ沢南町1-1共学
湘南高校65神奈川県藤沢市鵠沼神明5丁目6−10共学
柏陽高校63神奈川県横浜市栄区柏陽1番1号共学

神奈川県の最難関公立高校は、長年トップをキープしている横浜翠嵐高校です。続いて、湘南高校、柏陽高校と、こちらも神奈川県の難関公立高校として有名な3校が揃っています。

それぞれの高校に通う生徒さんは、共通して優秀な方が多くなっていますが、校風や部活動・行事の活発さなどが大きく異なります。

横浜翠嵐高校は、1コマの授業時間が他2校よりダントツで長く、基本的に勉学に重きを置いていると言えます。

湘南高校は、有名な体育祭を始めとし、校内行事や部活への比重も高くなっています。

柏陽高校は、上記2校よりグローバルな授業が多く取り入れられていることが特徴です。

  2-2-2. 神奈川県の難関公立高校

神奈川県の難関公立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
横浜緑ケ丘高校61神奈川県横浜市中区本牧緑ケ丘37共学
川和高校60神奈川県横浜市都筑区川和町2226−1共学
厚木高校60神奈川県厚木市戸室2丁目24−1共学
多摩高校60川崎市多摩区宿河原5-14-11共学
市立横浜サイエンスフロンティア高校59神奈川県横浜市鶴見区小野町6−6共学
横浜国際高校59神奈川県横浜市南区六ツ川1丁目731共学
希望ケ丘高校58神奈川県横浜市旭区南希望が丘79−1共学
小田原高校(単位制普通)58神奈川県小田原市城山3丁目26−1共学
大和高校58神奈川県大和市つきみ野3丁目4共学
神奈川総合高校(個性化)58神奈川県横浜市神奈川区平川町19−2共学
光陵高校56横浜市保土ヶ谷区権太坂1-7-1共学
相模原高校56神奈川県相模原市中央区横山1丁目7−20共学
横須賀高校55神奈川県横須賀市公郷町3丁目109共学
平塚江南高校54神奈川県平塚市諏訪町5−1共学
茅ケ崎北陵高校53神奈川県茅ヶ崎市下寺尾128共学
新城高校53神奈川県川崎市中原区下新城1丁目14−1共学
秦野高校48神奈川県秦野市下大槻113共学

上記は、最難関高校の偏差値には一歩及びませんが、県内やエリア内で難関校とされている主な高校です。

偏差値が全く同じ高校も複数見られるので、高校の特徴をしっかり確認することで、よりお子様に合った高校を選びやすくなるでしょう。

また、旧制中学から続くような伝統校も多く、たくさんの政治家やスポーツ選手、ミュージシャンなど第一線で活躍している方たちを輩出してきました。

ほとんどの生徒さんが進学希望であり、国立大学や私立大学への進学実績も豊富にあります。

  2-2-3. 神奈川県の難関私立高校

神奈川県の難関私立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
慶應義塾高等学校68神奈川県横浜市港北区日吉4丁目1−2男子校
法政大学第二高等学校63神奈川県川崎市中原区木月大町61共学
法政大学国際高等学校63神奈川県横浜市鶴見区岸谷1丁目13−1共学
中央大学附属横浜高等学校63神奈川県横浜市都筑区牛久保東1丁目14−1共学
日本大学高等学校59神奈川県横浜市港北区箕輪町2-9-1共学
日本大学藤沢高等学校59神奈川県藤沢市亀井野1866番地共学

神奈川県の難関私立高校は、大学付属の私立高校が揃っています。慶應義塾高等学校など、名前を聞いたことがある方も多いでしょう。

大学付属の高校の強みとして、ある程度大学進学が保証されているので、慶應義塾大学、法政大学への進学を望むのであれば、高校受験に力を入れてみても良いかもしれません。

ここまで紹介してきた神奈川県内の難関校の中で、唯一男子校もあるため、同性だけの環境で勉強に集中したいと考える生徒さんにもおすすめです。

 2-3. 埼玉県の主な難関高校と偏差値

埼玉県における難関校の特徴は、男女別学、特に男子校が多い点が挙げられます。

浦和高校、浦和第一女子高校、春日部高等学校など、それぞれ同性しかいない環境でのびのびと勉強、部活、校内行事を楽しんでいます。

また、偏差値だけで見れば似通っている高校が多いため、カリキュラムの傾向や、校風、校内行事の特徴を把握して、お子様に合った学校を選ぶ必要があります。

【※偏差値のデータ元について】

◎ 2025年3月現在、当該高校の合格率がおおむね100%の偏差値(北辰テスト)です。◎北辰会場テストの結果のみに対応した基準です。◎合格の目安となる指標として偏差値を記載する場合は、模試の種類や特徴により大きく異なる場合があります。

  2-3-1. 埼玉県の最難関公立高校

埼玉県の最難関公立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
大宮高校(理数科)73(普通科71)埼玉県さいたま市大宮区天沼町2丁目323共学
浦和高校72埼玉県さいたま市浦和区領家5丁目3-3男子校
浦和第一女子高校70埼玉県さいたま市浦和区岸町3丁目8−45女子校

埼玉県の最難関公立高校は、共学・男子校・女子高のそれぞれが揃います。

浦和高校、浦和第一女子高校は、共に長く埼玉県内の最難関高校としての地位を誇ってきました。特に浦和第一女子高校は、行事や課外活動が充実しており、日本一忙しい女子校としても有名です。

また、大宮高校は近年、力を付けてきた進学校です。進学実績も埼玉県下ではトップクラスで、東京大学をはじめとした旧帝大や、その他の難関国公立大学、有名私立大学への進学も果たしています。

私立大学の中では特に早稲田大学や慶應大学への進学が多く、100名以上の進学実績を誇っています。

  2-3-2. 埼玉県の難関公立高校

埼玉県の難関国公立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
さいたま市立浦和高校70埼玉県さいたま市浦和区元町1丁目28−17共学
越谷北高校68埼玉県越谷市大泊500-1共学
春日部高校68埼玉県春日部市粕壁5539全日制:男子校定時制:共学
蕨高校67埼玉県蕨市北町5丁目3−8共学
浦和西高校66埼玉県さいたま市浦和区木崎3丁目1−1共学
さいたま市立大宮北高校66埼玉県さいたま市北区奈良町91−1共学
川口市立高校65埼玉県川口市上青木3丁目1番40号共学
越ヶ谷高校64埼玉県越谷市越ヶ谷2788-1共学
川口北高校62埼玉県川口市木曽呂1477共学

最難関校に次いで高い偏差値を誇る埼玉県の難関校一例は上記になります。

特に、さいたま市立浦和高校などは、最難関高校とほぼ同じレベルの難関校です。

基本的に卒業後の進路は大学への進学。ほとんどの生徒さんが大学進学を選択し、上位3校は難関大学への進学者もコンスタントに輩出しています。

越ヶ谷高校や川口北高校においても、上位層に食い込めれば、国公立大学・早慶上理などの大学への進学が期待できるでしょう。

  2-3-3. 埼玉県の難関私立高校

埼玉県の難関私立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
慶應志木高校74埼玉県志木市本町4丁目14−1男子校
早大本庄高校73埼玉県本庄市栗崎239−3共学
立教新座高校70埼玉県新座市北野1丁目2−25男子校

埼玉県の難関国私立校の特徴は、男子校が多い点です。

慶應志木高校、早大本庄高校、はそれぞれ慶應義塾大学・早稲田大学への進学が担保されているため、ほぼすべての生徒さんが同大学へ進学します。

立教新座高校も、8割の生徒さんが立教大学へ進学しますが、難関国立、ほかの難関私大への進学実績も豊富です。

それぞれの大学と連携したカリキュラムや行事が用意されているため、ハイレベルな教育を受けられる期待が持てるでしょう。

 2-4. 千葉県の主な難関高校と偏差値

千葉県における難関校の特徴は、理数系が強い傾向にある点が挙げられます。

座学はもちろん、実体験を伴う学習や、多くの講演会を開催するなど、高校それぞれの強みを持っています。

また、他県の高校と異なり、男女別学の高校がない点も大きな特徴です。志望校を性別で限定されないため、純粋にカリキュラムや校風を見て志望校を選択できるはずです。

【※偏差値のデータ元について】

◎ 2025年現在、当該高校の合格率がおおむね60%の偏差値(Vもぎ)です。◎データ解析中のため、今後基準数値が変更される場合もあります。◎合格の目安となる指標として偏差値を記載する場合は、模試の種類や特徴により大きく異なる場合があります。

  2-4-1. 千葉県の最難関公立高校

千葉県の最難関高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
県立千葉高校68千葉県千葉市中央区葛城1丁目5−2共学
県立船橋高校67(理数科66)千葉県船橋市東船橋 6-1-1共学
東葛飾高校66千葉県柏市旭町3丁目2−1共学

千葉県の最難関公立高校は、上記3校です。

特に、県立千葉高校は千葉県下において屈指の進学校とされ、毎年難関国立・私立大学への進学者を多数輩出しています。

県立船橋高校は、普通科と理数科に分かれており、理数科はSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定。3年間を通じて、主体的に探求活動を行います。

東葛飾高校では、文理のコース分けの他に、医歯薬コースも設けられています。

それぞれの高校でしか受けられない特化したかカリキュラムがあるため、やりたいことがあるお子様にとっては、非常に興味深い高校が揃っているのではないでしょうか。

  2-4-2. 千葉県の難関公立高校

千葉県の難関国公立高校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
千葉東高校65千葉県千葉市稲毛区轟町1丁目18−52共学
佐倉高校64千葉県佐倉市鍋山町18共学
薬園台高校63千葉県船橋市薬円台5丁目34−1共学
千葉市立千葉高等学校62千葉県千葉市稲毛区小仲台9-46-1共学
柏高校60千葉県柏市布施254共学
木更津高校60千葉県木更津市文京4丁目1−1共学
八千代高校59千葉県八千代市勝田台南1丁目1−1共学
長生高校59千葉県茂原市高師286共学
鎌ヶ谷高校58千葉県鎌ケ谷市東道野辺1丁目4−1共学

千葉県の最難関に次ぐ難関高校は、上記9校が一例となります。

最難関高校が、それぞれ特徴的なカリキュラムやコースを持っていたように、難関公立高校にも興味深いカリキュラムやコースが多くなっています。

千葉東高校、佐倉高校共に千葉大学や研究機関と連携し、学内ではできない学びを実践中。

特に、千葉東高校は、千葉大学との連携により、放課後は大学の講義を受講することもできます。

薬園台高校では、全国的にも珍しい園芸科が設けられています。

興味や進路を鑑みながら、お子様に合ったカリキュラムやコースがある高校を選べるでしょう。

  2-4-3. 千葉県の難関私立高校

千葉県の難関私立校一覧
高校名偏差値所在地共学・男女別学
専修大学松戸高等学校64千葉県松戸市上本郷2-3621共学
日本大学習志野高等学校62千葉県船橋市習志野台7丁目24−24共学
千葉日本大学第一高等学校58千葉県船橋市習志野台8丁目34−1共学

千葉県の難関国私立高校のうち、日本大学習志野高等学校と千葉日本大学第一高等学校では、やはり日本大学への進学実績が目立ちます。

一方、専修大学松戸高等学校では、合格実績を見る限り、進学先が専修大学に集中するわけではないと言えます。

こういったことから、将来の進学先として幅広い選択肢を持ちたいのであれば、専修大学松戸中学校・高等学校や、他県の私立高校を目指すのもひとつの手です。

3. 難関校の偏差値に手が届く?目指すレベルの判断基準

ここまで、首都圏の難関校について見てきました。最難関高校の偏差値の高さに驚いた方も多いのではないでしょうか。

だからこそ、気になる難関校の偏差値に届かないお子様もいらっしゃるのではないでしょうか。

では、そのような場合は、どの程度の差であれば努力によって難関校に手が届くようになるのでしょうか。

実は、一般的には、プラスマイナス3~5の高校を目指すことが多いとされています。この数字を鑑みると、現実的な基準は以下のようになると言えるでしょう。

難関校を目指す際の判断基準一例

中学3年生の春偏差値+3くらいまでの難関校が現実的と言える
中学2年生の秋偏差値+5くらいの難関校であれば努力次第で狙える

それぞれ、詳しく解説していきます。

3-1. 中学3年生の春時点における偏差値+3くらいまでの難関校が現実的

中学3年生の春の時点における偏差値に、+3くらいの難関校であれば現実的だと言えます。

中学3年生の4月から、受験が行われる1~3月までに9ヵ月から11カ月の猶予があります。これだけの時間を、しっかり勉強に当てることができれば、偏差値+3くらいであれば追いつけることが多くなっているのです。

具体例で見ていきましょう。偏差値を1上げるために必要な点数の求め方は以下のとおりです。

偏差値を1上げるのに必要な点数の求め方

標準偏差×0.1

仮に5教科総合の標準偏差80だった場合、数字を当てはめて計算すると「80×0.1=8」となり、偏差値を3上げるために必要となる数字は「8×3=24点」となります。

つまり、1科目あたりにおよそ5点ずつ点数を上げられれば、偏差値を3上げることが叶います

「ひとまず、小問1・2問ほど正答率を上げることを目指す」と考えれば、できそうだと思えるのではないでしょうか。

このように、中学3年生の春から一念発起して難関校を目指そうと考えるのなら、偏差値+3程度の高校であれば現実的だと言えるでしょう。

3-2. 中学2年生の秋時点であれば偏差値+5も努力次第で狙える

一方、中学2年生の秋時点から受験勉強を始めようと考えるのなら、努力次第で偏差値+5も射程圏内です。

上記と同様に、5教科総合の標準偏差が80の模試を例に考えてみましょう。偏差値を5上げるために必要となる数字は「8×5=40点」となり、1科目あたり上げるべき点数は8点になります。

中学2年の秋を仮に10月と考えれば、1年以上の勉強時間を設けられます。

これだけの時間があれば、大問1問、または、小問2問の正答率を上げることも夢ではないはずです。

もっと早い段階で受験勉強を始めれば、現在の偏差値だけに左右されることなく、難関校を目指すこともできるようになるでしょう。

目指すレベルを判断する際の注意点

上記はあくまでも一般論であり、中学3年の春の時点から偏差値+10の難関校に合格する生徒さんもいます。お子様自身がその高校に行きたいと強く望むのであれば、受験勉強にも力が入るでしょう。
また、偏差値と共に考えるべきなのは、高校受験に合格=ゴールではないという点です。
志望校に合格した後は、高校生活が始まります。高校生活の中で授業についていけるのか・お子様自身が意欲を持って高校に通えるのかも大切なポイントです。
偏差値だけで難関校を諦める必要はありませんが、偏差値だけで志望校を決めることもおすすめできません。偏差値で難関校への進学が現実的かどうかを図りながら、お子様自身ともよく相談してください。

4. 難関校と言われる高偏差値の高校を目指すならすぐにでも対策を始めよう

一般的に、偏差値+3~5程度の差であれば、範囲外からでも難関校を目指せると解説しました。

しかし、難関校と言われる偏差値の高校を目指すのであれば、早い時期からの対策が必要なこともまた事実です。

なぜなら、偏差値を上げるための勉強には時間がかかるからです。

偏差値を1上げるには、1科目ごとに30~50時間の勉強が必要だと言われています

偏差値が3足りないのであれば、単純計算でも1科目ごとに90~150時間、一般的に受験で必要なのは5教科になるため、450時間から750時間の勉強時間が必要になるのです。

より具体的な数字で見ていきましょう。

偏差値を3上げるために、多めに見て750時間の勉強時間が必要だと仮定します(5教科分)。

平日2時間、休日は5時間を勉強に当てるとして、1週間の勉強時間は20時間になります。750時間÷20時間=37.5週間(約9ヵ月)が偏差値を3上げるために必要となる時間です。

受験が2月に行われるとすれば、遅くとも中学3年の4月から始めなければ、必要な勉強時間がとれないまま受験に挑むことになります。

足りない偏差値が3以上になれば、より必要な勉強時間が増え、もっと早くからの対策が必要になるのです。

もちろん、1日当たりの勉強時間を増やせば、余裕も生まれてくるでしょう。しかし、いずれにせよ偏差値を上げることは、一朝一夕で行えることではありません。

難関校を目指すと決めたのであれば、すぐにでも対策を始めましょう。早めに行動をすることが、難関校合格への第一歩となります。

5. 高偏差値の難関校を目指すために今日からやるべきこと5つ

難関校を目指すのであれば、早めの対策が必要だと紹介しました。では、具体的には何を始めればよいのでしょうか?

闇雲に勉強を進めても、効率が良いとは言えません。知らず知らずのうちに、得意な教科ばかり進めてしまうこともあるでしょう。勉強をするのはお子様なので、ある程度お子様に裁量を任せることも大切です。

しかし、親御様の力がなければ難しい対策もあるはずです。

そのため、難関校を目指すための対策として、何が必要なのかを親御様も知っておく必要があります

ここでは、難関校を目指すため、今日からやるべき5つのこととして、以下を解説していきます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 5-1. お子様自身の状況を把握する

初めに行うべきことは、お子様自身の状況を把握することです。お子様の状況とは、以下のようなものを指します。

把握すべきお子様の状況と確認方法

・現時点での偏差値がいくつなのか:模試を受けて偏差値を確認する・中学校の勉強の進み具合:学校の成績表、小テストの範囲、進捗報告書を確認する・お子様の得意な教科、苦手な教科:お子様に話を聞く、学校の成績表を確認する・苦手な問題(文章問題の正答率が低いなど):過去のテストを複数確認し、正答率を調べる

現状を把握することで、何を一番に対策すべきなのかがわかるようになります。

苦手な教科が多かったり学校の勉強自体が遅れていたりする場合、お子様だけの努力では偏差値を上げづらい場面もあるはずです。

親御様が効率的にサポートできるよう、最初にお子様自身の状況を把握しておきましょう。

 5-2. しっかりと基礎固めを行う

お子様の状況を把握できた後は、実際に勉強に取り組んでいきます。このときに大切なのは、最初に基礎固めを行った上で、苦手な教科や範囲を徹底的につぶすことです。

何事でも同じですが、基礎を理解できていない状態では応用もできません

簡単な例を挙げれば、数学の一次方程式を理解していなければ、二次方程式を理解することが難しいということですね。基礎がしっかりしていないと、基礎を前提とした問題などに対応することが厳しくなるのです。

そのため、まずは、基礎固めをしっかり行うことが重要です。

基礎固めを行うおすすめの方法は、問題集を繰り返し解くことです。

問題集を使うと一度「考える」という工程を挟むため、単純に教科書や参考書を読むより記憶が定着しやすいというメリットがあります。問題集を選ぶときのポイントは以下の通り。

基礎固めを行う際の問題集を選ぶポイント

・基礎的な問題が多く収録されたものを選ぶ・挑戦的な難易度ではなく、パッと見て回答できる程度の難易度の低いものを選ぶ・学校で学んだ範囲を網羅しているか確認

基礎固めを行うための問題集なので、基礎的な問題が多く収録され、学校で学んだ範囲が網羅されているかを確認しましょう。

また、ポイントとなるのは、難易度が高い問題集を選ばないことです。

難易度が高い問題集になると、躓く頻度が多くなるため、勉強へのモチベーションを保つことが難しくなります。

すらすら解きながら、たまに躓く部分が出てくる程度の問題集がベスト。この躓く部分こそが、基礎を理解できていない部分だとわかるはずです。

 5-3. 苦手な教科・範囲をつぶす

基礎固めが進んできたら、苦手な教科や範囲を徹底的につぶしていきましょう。

得意な教科を伸ばすことも大切ですが、まずは、苦手な教科をつぶすことで偏差値を上げやすくなります。

なぜなら、得意な教科はすでに高得点を取れている可能性が高いからです。80点を90点に上げることに固執するより、40点を50点、60点に上げる方が少ない労力ですむため効率的だと言えます。

苦手な教科・範囲のつぶし方は「間違えた問題を最後までやり抜く」ことです。

ごく基本的な方法となりますが、苦手科目・範囲をつぶすには最後まで問題を解く方法が有効です。基礎をしっかりとやりこめば、苦手な教科や範囲も狭まるはずです。

まずは、基礎を固めることを重視した上で、苦手科目への対策を進められるよう確認してあげましょう。

なお、受験勉強の効率的なやり方は「【すぐできる】高校受験の勉強法5つと科目ごとの勉強のコツを紹介」で詳しく解説しているので、こちらも参考にしてください。

 5-4. 模試でお子様の立ち位置を確認する

勉強を継続しながら、定期的に模試を受けてお子様自身の立ち位置を確認していきましょう。

今のままの勉強法で良いのか、実力が付きつつあるのかを確認するには模試を受けるのが近道です。

もちろん、ときには偏差値が下がってしまうこともあるでしょう。ただ、ここまでで触れてきたように、偏差値は絶対的な数字ではありません。

模試によって上下するのはよくあることなので、偏差値の数字だけで「勉強ができていない」と誤解しないよう注意が必要です。

模試を受けるには受験料が必要なこともあるため、親御様から話を出してあげると良いでしょう。

 5-5. 内申点を上げる行動も意識する

受験勉強に時間をかけつつ、普段の授業や提出物をきちんと出しているかも意識して確認してください。

なぜなら、高校受験に合格するには、入試テストだけではなく内申点も重視されるからです。

難関校の受験に内申点は関係ないとの声も聞きますが、これは基本的に私立高校の推薦に限った話です。公立・国立高校の受験では優先度の違いがあったとしても、内申点もしっかりと加味されます

そのため、受験勉強だけに力を入れるのではなく、普段の学校生活における授業や提出物も真面目にこなすことが大切です。

何より、真面目に授業を受け、受験勉強以外の課題をこなすことは、基礎固めの一環にもなります。さらに、勉強習慣を身に付けるための一助にもなってくれるでしょう。

「難関校を目指しているのだから、受験勉強だけに注力すれば良い」という考えにならないよう、気を付けてあげてください。

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ここまで解説してきたように、偏差値の高い難関校へ進学するには、お子様自身の強い意志と共に親御様の協力も必要です。
ただ、お仕事や家事をしながら中学生のお子様の勉強をサポートするのは、現実的ではない部分もあるでしょう。特に難関校の対策ともなれば、勉強内容のレベルも高くなるはずです。
全ての親御様が、当たり前のように勉強内容を詳しく教えてあげられるとは限りませんよね。例えば、
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6. まとめ

本記事では偏差値いくつから難関校とされるのか、関東における実際の難関校について紹介してきました。

最後に軽くおさらいをしておきましょう。

【難関校と呼ばれる偏差値の目安】

・一般的には偏差値60程度が目安

・基準とする模試の種類によっては、難関校とされる高校でも60を下回ることがある

【一都三県の最難関校】

<東京都>

・日比谷高校

・国立高校

・西高校

<神奈川県>

・横浜翠嵐高校

・湘南高校

・柏陽高校

<埼玉県>

・大宮高校

・浦和高校

・浦和第一女子高校

<千葉県>

・県立千葉高校

・県立船橋高校

・東葛飾高校

どの高校も最難関校と呼ばれるだけあり、偏差値の高さに驚いた方も多いと感じます。それでも、お子様が難関校に挑戦したいと言うのであれば、親御様はしっかりとサポートをしてあげましょう。

高校受験をメインで頑張るのはお子様ですが、親御様の理解があるとないとでは動きやすさが大きく変わるはずです。本記事がお子様の進路を決める際の一助になれば幸いです。