INTERVIEW 004

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街の平和を守り、困った人を助け、事件を解決する「刑事」。
映画やドラマの世界ではよく目にする存在ですが、ふだんの生活で刑事さんと接することは少ないかもしれません。
しかし今回、めったにメディアには登場しない現役の刑事さんが湘南ゼミナールに特別出演してくれました!
“刑事あるある”や驚きの特技など、知られざる夢の現場を一緒に目撃しましょう。

答えてくれる人

警視庁 荏原警察署
刑事組織犯罪対策課 強行犯捜査係 巡査部長

杉山 修人 さん
(31歳/日本大学出身)

― 刑事になったきっかけを教えてください。

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実は、刑事を目指していたわけではなくて、警察官になった後に方向性が定まっていった感じです。 警察官になったのも、はっきりした理由があったわけではなく、漠然と自分に向いている気がしたからです。

明確に志望するきっかけになったのは、大学生の時に警視庁で働いているサッカー部OBの方と話したことです。その時、「スポーツやってるなら警察官はいいよ」とアドバイスをもらいました。体育会系の部活をやっていると体力面に加えてチームワークの重要性が自然と身にしみて分かっているので、そういったところが警察官という仕事に役立つという話でした。
中学時代からサッカーをしてキャプテンなどをやっていたこともあり、そこでピンときました。

― 具体的にどんなお仕事をしているのですか。

私は殺人、強盗、性犯罪、傷害、放火といった「強行犯捜査」を担当しています。通報を受けて現場に駆けつけ、その場に残された遺留品や指紋、足跡といった物証や防犯カメラの映像などから被疑者を特定し、逮捕した後は取調べなどを行います。

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私は、刑事としての仕事はしっかり証拠を固め、「起訴」までもっていくことだと思っています。すこし難しいですが刑事事件の場合、逮捕された後に検察庁に事件が送られ、検察官が裁判を起こすために起訴するかどうかを決めます。つまり、起訴されてはじめて事件の罪を問えるのです。

― お仕事ではどんなことを大切にしていますか。

悪いことをしたら裁きを受けるべきだと思います。被害者の無念を晴らすためにも、自分としては絶対に起訴まで持っていきたいという気持ちがあります。

事件や事故に遭ったとき、被害を受けたとき、最初に駆け込む場所が警察ですよね。そんな助けが必要な人たちの気持ちに共感し、誰のために捜査するのか常に考えながら仕事をするようにしています。
一方で、事件を追う過程では、被疑者や参考人の立場になって考える必要もあります。どちらにしても、「人の気持ちを推し量る」ことが大切だと思います。

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荏原警察署にて撮影。刑事さんは、ふだん捜査車両に乗って出動し、捜査活動を行っているそう。

― 捜査に役立つスキルには、どんなことがありますか。

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スキルというかは分かりませんが、人の顔を覚えるのは得意ですね。 待ち合わせなんかでも、大抵自分の方が先に相手のことに気が付きます。外で知り合いを見つけるのも早いです。
…ええ、声はかけず、そっと遠くから見て終わりです(笑)。

このような「顔の記憶」は捜査に役立ちます。例えば、ある事件の重要参考人の顔を写真で覚えて、実際に確認する場合。相手に気付かれないよう一瞬で本人かどうか確認しなくてはいけないこともありますし、相手の髪型などが写真と違っている場合もあります。そういった場面では顔の特徴をしっかりと覚えておくことが大切になります。
ちなみにトランプの神経衰弱もめちゃくちゃ得意です。子供にも絶対に勝たせません(笑)。

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― 学生時代の勉強が刑事の仕事に活きることはありますか。

警視庁に入るためには警察官採用試験に合格する必要があるので、大学3年の時に自己流で勉強をしました。
正直、勉強はまったくできなかったのですが‥‥それに気付いたのが中学の時だったんです。「え?? 自分って頭悪い?」と周りを見てふと気が付いて(笑)、、焦って自ら勉強を始めました。

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刑事というと強面のイメージがありますが、爽やかで柔和な杉山さん。
事件の詳細は守秘義務があって話せないので、家族にも仕事の話はほとんどしないと言います。

この時、まだまだ勉強が足りないことに気が付けたことと、やれば結果がきちんと出ることで、「俺はやればできるんだ。」という自信がついたのです。
採用試験の時も周りの友達は資格学校に行ってましたが、自分は先輩からもらった参考書だけを頼りに自己流で受験勉強をしました。でも、中学の時の成功体験があったので、きっと大丈夫だと思いました。

― 話は変わりますが、ドラマとか映画の“刑事もの”はご覧になりますか?

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刑事ドラマはあまり見ないのですが、警察小説はかなり読みますよ。横山秀夫さんの小説はリアルだなと思います。でもリアルじゃなかったとしても完全に“別腹”なので、全然気にしません(笑)。

少しみなさんと違うのは、ニュースを見ると、ついあれこれ想像してしまうことでしょうか。「東京都●●区で強盗事件が発生しました。犯人はバールと見られるようなもので店のドアをこじ開け…」みたいな報道を聞くと、つい「じゃあ最初にああしなくちゃいけないな」など、捜査のシミュレーションをしてしまいます。刑事課の部屋でニュースが流れると、同僚の刑事たちと犯人像についてお互いの推理を話し合うこともありますね。

― 杉山さんとお話しして、刑事さんがちょっとだけ身近な存在になりました

ふだんはあまり接点がないかもしれませんね。でも刑事って案外、街中にいっぱいいるんです。
みなさんは分からないと思いますが、刑事は刑事のことが一目で分かります。この前も定食屋さんにお昼を食べに行ったら、刑事だと思われる人が2、3人いました。お互い挨拶まではしませんが、「おっ、いたか」みたいな感じでちょっと意識しあったりして(笑)。身につけているものや雰囲気で分かるんですよね。これは不思議です。

― 人知れず事件のために動いている刑事さん。自分だったら、 「これ、私が解決した事件!」とかって言いふらしたくなりそうです(汗)

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そんなことはありません。
友達も私が話せないことを分かってるからか、つっこんだことは聞いてこないですね。もし聞かれても「逮捕とかするの?」とか・・・。そんな時は、「ドラマと同じだよ」とかってはぐらかしてます(笑)。

でもいつか警視庁の捜査一課で活躍したいです。
ちなみに、警視庁にはいろいろな仕事があるので、私のように運動部出身でなくても全く問題ありません!
何より、人の気持ちを分かってあげられるかどうかを大事にしてもらいたいなと思います。

ちなみに、刑事になるには・・・

警察官採用試験に合格すると警察学校に入校し、ここから警察官としての人生がスタートします。
警察学校を卒業すると都内の警察署に配属され、交番勤務に従事します。その後、刑事を希望する者は、適正に応じて専門の研修を受け、刑事課へ異動となります。
刑事を目指すきっかけやタイミングは人ぞれぞれなので、どの分野で勤務していても刑事になる門戸が開かれています。
地道で粘り強い捜査と、真実を見極める目で事件解決に取り組む仕事なので、体力的にも精神的にもタフさが求められますが、その反面やりがいはとても大きなものがあります。

― 以上、子どもの夢の現場よりお届けしました。 ―

警視庁とはこんなところ!

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約4万6,000人の警察職員が一丸となって、世界一安全な都市「東京」の実現を目指して、日々活動している。首都東京を担うとあって、警察署と交番の数はもちろんのこと、働く女性警察官も約4,200人と日本一の数を誇る。
事件・事故の捜査だけでなく、政治家の護衛や皇室行事をはじめとする国をあげたイベントの警備を行うほか、今年開催される東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会を見据え、治安維持やテロ・災害対策にも欠かせない警備を担う。

警視庁公式ホームページ
https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/
※採用については「職員採用」ページよりご覧ください。

※ピーポくんは、人々の「ピープル」と、警察の「ポリス」の頭文字をとり、都民と警視庁のかけ橋になることを願って名づけられた。

あなたははじめて夢を聞かれた時、
いくつの世界を知っていましたか?
この企画をとおして、将来やりたいこと、
自分がすきなこと、はたらく未来を
少しでも広げるきっかけになればと思います。
ぜひ今後も子どもの夢企画をお楽しみに!

湘南ゼミナール