湘南ゼミナール 埼玉県公立高校受験情報

2026年度埼玉県公立高校入試分析資料

英語

豊富な単語力と基礎的な文法の定着

大問数、大問構成は例年通りだった

大問1はリスニング。出題傾向は昨年と同様で、いつ・どこで・誰が・何を・どのようにといった内容を聞き取れたかが重要だった。

大問2は適語句補充と自由英作文。月、科目などの名詞を適切に入れられるかが鍵となった。問3の作文も例年と同様で、一文目は和文英訳、二文目以降は語群の中から一語使用して英作文を行う形式。基本文法の確認が必須だった。

大問3は英文読解。出題傾向と配点は昨年と同様だった。問2の語順整序問題では、動詞tellの用法と接続詞thatを理解しているかが重要だったと言える。問1の文挿入が問2の語順整序と絡んでいたため、解答する順番にも工夫が必要だった。

大問4は対話文読解。配点は昨年と同様であったが、問3や問6の内容一致問題は出題形式が昨年度のような正しい組み合わせを選ぶ問題ではなく、一昨年度以前に見られた正しい英文を選択する問題に戻っていた。問5の語順整序では、現在完了とmakeの用法、proud ofという熟語が使用されるという複合的な英文法の理解が求められる問題だったため、苦戦した生徒が多かったのではないだろうか。

大問5は英文読解と、自由英作文。出題傾向と配点は例年と同様だった。問1の適語補充問題では、英文の主語と挿入部分を正しく読み解くことで適切な単語を書き抜くことができたと考えられる。問3の英作文は傾向も昨年と同様で、「どちらが好きか」の表現を理解し、適切な学習環境の意見を考えることで比較的に書きやすい問題だったと言える。

教科書に載っている基礎的な文法を定着させておくことが非常に重要である。読解力とともに、日本語を英語へ訳す訓練を日々行ってほしい。

数学

幅広い知識と丁寧な読み取りが重要

問題数や配点は昨年と同じで大きな変化は見られなかったが、大問4で「箱ひげ図・データの活用」が初めて大問として出された。ただ、全体の難易度としては昨年と同程度かやや易しくなったと考えられる。

大問1は例年通り、計算問題と小問集合で65点。
特に(1)~(8)の計算は合計で32点もあるので取りこぼさないことが重要。(11)(12)は学校選択と共通問題のため難易度は少し高くなっている。(15)の線分を求める問題は、求めたい正方形の1辺を文字で置き換えてから相似や三平方を利用して求めるため、かなり難易度は高かった。

大問2は例年通り、作図と証明問題で11点。
作図は面積を2等分という情報からABの垂直二等分線を作図するものであった。証明問題は合同な三角形を証明するもので、教科書等にもよく出る形だったので、昨年の平行四辺形の証明よりは書きやすかったと思われる。

大問3は、1次関数で14点。
会話文を読みながら時間と速さの関係のグラフを立式していくことが求められた。こちらは学校選択の大問3と全く同じため、難易度が高く正答率が低いことが想定される。

大問4は、箱ひげ図とデータの活用から10点。
今回初めてこの分野が大問形式で出題された。こちらも学校選択と(1)(2)が同一問題であった。ただ、例年であれば関数や平面図形、空間図形が出題されるので難易度としては易しくなった。
(1)は箱ひげ図における用語を確認するものであった。(2)は箱ひげ図と資料の比較から第2四分位数に注目することに気づき、答えを推測していくものであった。丁寧な資料の読み取りが求められた。

国語

正確な読解の訓練を

大問構成、問題数は例年通り。難易度は例年よりやや易しいか。

大問1は、小説の読解。選択肢の心情問題2題は、ともに傍線部が人物の行動・様子となっており、そこから心情を捉える。記述問題は空欄補充形式となっており、書き出し、文末とともに条件語の周辺が答えの場所のヒントとなる。例年通り問5は傍線部のない内容一致問題。選択肢に表現技法の知識も入ってくるので、確実に定着させておきたい。

大問2は、漢字と対話文。対話文の中に文法問題も含まれる。今年度の文法は、文節の関係と熟語の構成の問題だったが、熟語の構成が判断しづらく、選びにくかったのではないだろうか。

大問3は、論説文の読解。人工知能が脅威とされる理由と、現在の人間観からの脱却を論じた文章だった。傍線部の近くに答えの根拠がある問題が多く、難易度はさほど高くない。5問中3問の傍線部周辺に指示語があり、日ごろから指示内容を考えながら読む習慣をつけておくと良いだろう。

大問4は、古文の読解。出典は『宇治拾遺物語』。歴史的仮名遣いを直す問題は、近年複雑なルールの出題が続いたが、今年度はハ行をワ行に直す基本的なものであった。例年通り動作主を問う問題も出題されているので、主語を補いながら読む訓練をすると良いだろう。

大問5は、作文。2つの資料から、「身近な緑と関わり続けるために大切にしたいこと」について自分の考えをまとめる。2つの資料を正確に読み取り、体験と意見を時間をかけずにまとめられるかが鍵となる。

理科

基本的な知識の定着と正確に読み取る力が肝要

全体的な構成・配点・出題傾向に大きく変化はなかった。

大問1は、例年通りの小問集合であった。各分野における基本的な知識が身に付いているかが問われた。

大問2は、地学分野から気圧と大気の動きについて出題された。低気圧付近の風の吹き方、温暖前線での暖気の進み方等基本的な知識が問われた。また、問2は、大気圧による力の大きさを求める計算問題が選択肢で出題された。選択肢に惑わされず、きちんと計算できるかが肝要であった。

大問3は、生物分野から植物の吸水と蒸散について出題された。顕微鏡の高倍率時における視野の変化、道管の位置や細胞の名称など、基本的な知識を中心に問われた。問5は、蒸散と光合成について、正しい記述をすべて選ぶ問題であった。用語のみでなく、理屈やメカニズムを理解しているかが鍵となった。

大問4は、化学分野から酸・アルカリと中和について出題された。化学反応式を書かせる問題や水溶液中のイオンの数の関係を表したグラフを選ぶ問題をミスなく正答できるかがポイントであった。問5は、条件語句を用いた記述の問題。昨年も同様の問題が大問3で出題されており、表現力が問われた。

大問5は、物理分野から音の性質について出題された。音の大小や高低に関する問題、実験結果をもとに周波数を求める問題など、問題文を正確に読み取り解答できるかが重要であった。問5は、音の速さを求める計算問題。問題文中の【方法】【結果】から必要な数値を見つけ、立式できるかがポイントであった。

全体的に、基本的な知識を問われる問題が多く、平易な印象をうけた。長い問題文の中から必要な情報を素早く正確に読み取りる力、「正しいもの」「誤ったもの」「すべて」等の条件を見落とすことなく確実に得点する力をつけることが重要である。

社会

正確な読み解きが要

大問構成、問題数は例年通り。難易度はやや易化か。

地理的分野の大問1問3では、図表からサバナ気候の特徴を記述する問題が出題された。

大問2では、高山市、岡山市、津市の組み合わせを問う設問があったが、いずれも各地域の気候特性を捉えていれば正答できる基本レベルの問題であった。一方、大問2問3の北陸・中部地方の人口と工業出荷額の組み合わせは、例年より判断に迷う内容であった。各都道府県の産業的特徴を細部まで把握しておく必要があった。

歴史的分野の大問3では、江戸幕府の貿易制限下の状況を説明する記述問題が出題された。指定語句を適切に使いこなす表現力が求められている。大問4では、国際連盟脱退からポツダム宣言受諾までの推移や、特需景気の背景、国際連合への加盟経緯を問う設問が見られた。いずれも歴史的出来事のきっかけや因果関係を正確に把握していれば、確実に正解に辿り着ける作問であった。

公民分野の大問5は、小選挙区制と大選挙区制の違いや二元代表制、売買契約における支払いの義務の発生時期が問われた。用語の深い理解を前提としつつ、問題文を丁寧に読み解く力が試されている。

大問6の地歴公民の総合問題では、日本の農業の現状と課題に対してどのような取り組みを行い、その成果がどうなっているかを資料とグラフから読み取り、記述する問題が出題された。

全体を通して、単純な用語暗記に頼るのではなく、問題文・資料を正確に読み取る問題が多く出題された。

学校選択問題<英語>

大問3の難化、語彙力・時間管理がより重要に

大問数・大問構成は昨年と同様。答えがいくつかでるような問いは減ったが、大問3で日本語にしにくい語彙が増えた。

大問1はリスニング。出題形式は例年通りだった。1回目で答えを出し、2回目に他の大問に取り組めるかどうかがカギになる。また、No.6、No.7は事前準備が重要であった。

大問2は対話文読解。テーマが『道の駅』となっており文脈は読みやすかったと思われる。昨年から問題数が増加したので、時間をどう設定するかが引き続きのポイントになった。問4の並び替えではmakeを使った5文型が出題されworkを名詞で使うことがカギ。問6の英問英答は例年出題されるが、主語・動詞の設定が自身でできるかどうかがカギ。問8の適語句補充がもっとも解きにくく、いろんな答えが出てきそうだ。my favorite で文が終わっているのでbe動詞の過去形を入れられるかがカギ。ここの正答率は低くなることが予想される。

大問3は長文読解。出題形式は昨年に引き続き最後の問題が内容一致であり、かつ選択肢が限定されたので時間の制約は緩和されたのではないか。テーマは良くある地球環境問題であったが、出てくる単語の難易度が高く、少し読みにくかったと感じる受験生がかなりいたのではないか。問4の適語句補充は最難関問題。語彙力と要約力が試される問題。さらに問5の英問英答の難易度が非常に高かった。模範解答はcostを動詞として使っているが、これを突破できた受験生は少なかったのではないか。大問全体としては難化した印象であった。

大問4は自由英作文。出題形式は例年通り。今回のテーマは『日本の学校と海外の学校の掃除文化の違いについてどう思うか。』比較的書きやすい作文であったので、例年よりも内容の精度で減点されることが多くなりそうだ。

全体的な難易度はやや易化で、平均点が3点程上昇しそうである。

学校選択問題<数学>

確実な得点力と基礎力が重要

大問の構成や配点は昨年と変化は見られなかったが、大問4で「箱ひげ図・データの活用」が初めて大問として出題された。

大問1は、例年通りの小問集合で難問と呼ばれる問題は出題されておらず、基礎的な学力を問われる問題がほとんどだった。1問1問丁寧に手順を踏んで確実に得点していきたい。

大問2は、例年通り作図と証明が出題された。作図では『平行四辺形を2等分する直線は対角線の交点を通る』という知識で比較的簡単に得点できる。証明では、相似を証明するために別の三角形の合同を証明する必要があり、手順が増えた分しっかりと論理立てて説明することが求められた。

大問3は、1次関数の問題出題された。例年通り会話文を読みながら解き進める問題ではあったが、例年ほど会話文からヒントをつかむ必要はなく、1次関数の知識で解くことができる問題だった。グラフからしっかりと立式していき、丁寧に計算を解くことで求めることができるので確実に得点していきたい。

大問4は、箱ひげ図とデータの活用が出題された。(1)(2)は比較的得点しやすく、丁寧に資料を読み取ることが求められた。(3)では第2四分位数と第3四分位数に注目し、とりうる値を推測していく問題であった。実際に並べるデータがあるわけではないので、自ら数値を当てはめながら解き進める必要があった。

大問5は、空間図形が出題された。(1)では三平方の定理や相似を利用すれば比較的解き進めやすい問題ではあるが、確実に線分の長さを求める計算力も問われた。(2)では、空間図形を平面で捉え三角形の3辺の長さを求めた上で、三平方の定理の逆を利用することで直角三角形の存在に気付く必要があった。