湘南ゼミナール 千葉県公立高校受験情報

2026年度千葉県公立高校入試分析資料

英語

読解力・リスニング力重視の入試

〈難易度〉昨年度より易化

〈総評〉マークシート導入から3年目の今回は、記述問題が減りマークシート問題の量が増え、問題形式や配点に多くの変更が加えられた。結果、リスニング31点(昨年度と比べて+4点)、文法9点(-6点)、英作文12点(+4点だが、長文内の記述問題減も考慮すると記述問題は実質-4点)、長文読解48点(-2点)の配分となり、長文読解とリスニングで約8割を占めている状態は変わっていない。
毎年受験生を苦しめていた難易度の高い適語補充や長文内の英作文がなくなり、問6の英作文以外はすべて選択問題となったので、平均点は記録的な低さであった昨年度よりも上がるものと思われる。私立入試等で長文対策をしっかり行っていた受験生にとっては、かなり取り組みやすい内容であっただろう。
一方で、今年も長文内には過去に出題されていないような難易度の高い単語(今回であればconclusion、participate、although、last「続く」など)が含まれているうえに、問題文自体が英語のみで記述された問題が出題されるなど、より高度な読解力が求められる内容となっている。
今後もマークシートによりマッチするように、選択肢が長文化・複雑化したり、長文自体の語彙数が増えたりすることが予想される。高得点を狙うためには、何よりもまず豊富な語彙力を身に付けることが必須であり、そのうえで日ごろから長文読解問題にふれて正確な読解力と読み解くスピードを鍛えていくことが重要である。

大問1~大問4「リスニング」:標準

昨年度と同じ難易度。
問1の放送が2回から1回になったので戸惑った受験生も多かったと思われるが、難易度は高くなくスピードもそれほど速くないので落ち着いて取り組めれば、問題なく得点できたであろう。
問4は、同義文完成の要素が含まれ、読まれる文章の要点を正確に捉える必要があるため、やや難しい問題だったと思われる。

大問5「文法(語順整序)」:基礎

昨年度より易化。
平成19年から続いていた「語形変化」(2問、9点)がなくなり、文法問題は語順整序のみとなったが、定期テストレベルの基本問題のみで平易であった。
今後も「不定詞」「後置修飾」「間接疑問文」「疑問詞」等が頻出だと思われるが、過去問演習を繰り返せば問題なく得点できるであろう。

大問6「条件英作文」:基礎

昨年度と同じ難易度。
昨年度までは、シチュエーション別の対話文を考える形式で、10単語程度の2問(各4点)であったが、今年は条件はあるもののほぼ自由英作文に近い内容(中学校の魅力を紹介する)で、20~30語程度の1問(12点)となった。
分量の多さに戸惑った受験生もいるであろうが、状況に縛られずに自由に書ける内容であったので昨年度に比べて取り組みやすい問題であったと思われる。配点が高いので、ある程度の語数までミスなくしっかり記述できたかどうかで差がついたであろう。
中学2年生程度の英文で書ける内容なので、中学校でのライティングの授業などを活用してもらいたい。

大問7「長文読解」:標準

昨年度と同じ難易度。
毎年恒例であった、難易度の高い「文中の単語を推測して埋める問題」がなくなり、選択問題のみになったので取り組みやすくなったと思われる。
(1)は、昨年度同様300語程度の長文であったが、選択肢の英文が長くなったり、問題文自体が英語になっていたりするので、長い文章を早く正確に読む力が必要である。
(2)の図表に関する問題は、昨年度とほぼ同じ難易度で取り組みやすかったであろう。

大問8「長文読解」:標準

昨年度と同じ難易度。
昨年度同様450語程度で、難易度の高い「条件英作文」がなくなり、選択問題のみになったので取り組みやすくなったと思われる。
一方で、問7同様、問題文自体が英語になっている問題や、文章を正確に読み込まなければ解けない問題が多く、語彙力だけでなく長い文章を早く正確に読む力が必要である。
日ごろの練習から、接続詞をマークしたり、根拠に線を引いたりするなどの読解テクニックを磨く必要があるだろう。

大問9「対話文読解」:基礎

昨年度と同じ難易度。
昨年度同様、今年度も日常的な会話で、前後の文章を読めば解けるものがほとんどなので、取り組みやすい問題であった。
過去問演習を繰り返していれば難しくないだろう。

数学

幅広い知識と本質的な理解が求められた入試。網羅性ある対応力と作業の精度が必要

〈難易度〉昨年度と同様

〈総評〉出題形式は昨年度と変わらず、マークシート形式の問題が全体の8割を占めた。大問は4問構成で、小問集合(各領域の基本問題・作図を含む)、関数、平面図形(証明を含む)、総合問題(平面図形と関数の融合)からの出題であった。昨年度に続き、大問1⑶の円周角の性質や、大問3の内接円を含む証明問題など、幅広い分野からの出題が見られた。
全体として難易度の大きな変化はないものの、問題文を正確に読み取り、丁寧に作業する力が求められる。日頃から多様な問題に触れ、時間配分や解き直しを含めてどれだけ正確に演習できていたかが、得点差につながったと考えられる。また、近年は大問1や大問3などで、表面的な暗記ではなく、考え方まで理解しているかを問う問題が見受けられる。上位校合格に必要な「深く考える力」を養うためにも、分からない問題や難問に対して、解答をただ読むだけでなく、その解法に至る過程を自分で再構成する姿勢が重要である。

大問1「計算・小問集合」:難易度(基礎~標準)

形式は昨年度と大きな変更はなく、各領域から基本的な問題が出題され、15問で計51点の構成であった。昨年度・一昨年度に続き、⑵「方程式(図形に関する問題)」が出題され、⑺「作図(三角錐の展開図)」も近年の傾向通り取り組みやすい内容であった。
⑶「データの分析(度数分布表と四分位数)」は、昨年度同様に四分位数の定義理解が鍵となった。⑷「確率(さいころとコマの移動)」は作業量が多く、途中の処理の正確さが問われる問題であった。特に①は②を解くための布石となっており、上位校を目指す生徒であれば気づいて取り切りたいところである。幅広い対応力と作業の正確さを鍛えるためにも、日頃から多様な問題に触れ、時間を計って正確に解く練習を積み重ねることが重要である。

大問2「関数」:難易度(基礎~標準)

小問3問で計15点と、例年通りの形式であった。内容も近年多く見られる「2次関数(座標と線分の長さ)」である。⑴「比例定数を求める」、⑵「直線の式を求める」は基本問題であり確実に得点したい。⑶「条件から座標を求める」もマークシート形式で、複数の候補が示されているため、方程式を2つ立てる発想に気づければ解きやすい。2015年前期入試の大問2に近い問題が見られるため、過去問演習を通して、単に理解するだけでなく、解法に至る考え方や本質的な理解を深めていく必要がある。

大問3「平面図形」:(基礎~発展)

小問3問で計16点。内容は「証明(円を含む合同)」であり、近年私立高校入試でよく見られる内接円を含む三角形に関する問題であった。⑴「証明するための条件の穴埋め」、⑵「直角三角形の合同の証明」は、接線の性質を理解していれば大きな難しさはない。⑶「線分の長さ(3点を通る円の半径)」は、円の性質理解が問われる問題であり、内接円・外接円の性質を理解していれば解き進めやすい。このような問題は、上位校を目指すうえで得点差を生む一問となる。内接円は2023年度大問1⑺の作図や、2021年度大問2⑸の作図でも出題されており、他分野への応用も多い。日頃から、単なるパターン理解にとどまらず、図形の本質的な理解を深めておくことが重要である。

大問4「総合問題」:難易度(基礎~応用)

昨年度同様、会話文形式での出題であり、小問6問で計18点の構成であった。紙を3等分・5等分する場面を題材に、平面図形の作図、相似の視点、座標に落とし込んで関数で考える視点など、複数分野を融合して考える問題であった。会話文の前後がヒントとなるため、落ち着いて読み取れたかが得点の鍵となった。特に⑷~⑹は相似を利用した方程式の問題であり、折り返しの原理が合同であることを理解していたかも重要である。最終問題である大問4は、ここまでの時間配分によって得点が大きく変わる。日々の学習でも、限られた時間で演習し、実践形式の中で問題の取捨選択と得点力を鍛えていく必要がある。また、大問3でも述べた通り、作図で扱われた内容が平面図形として出題されるなど、単なるパターン理解では対応しづらい場面が増えている。今後の学習では、考え方の根本を理解する姿勢がより求められる。

国語

正確かつ丁寧な選択肢判断が求められる入試

〈難易度〉昨年度より難

〈総評〉軽微な変更として小説が1問減ったものの、大問構成などに大きな変更は見られなかったが文章量は多く、一問に時間をかけすぎると時間が足りなくなるおそれがあった。問題ごとの優先度・難易度が明確な点も昨年と変わらないことから、時間配分を意識しながら解答する必要がある。
今年度は論説・古典の難易度が上昇した。特に選択肢問題で難化傾向が強く見られ、判断に迷う選択肢が多く見られた。本文を読む際、指示語や接続語などに注目しつつ作業を徹底することで要点・要旨を正しく把握し、根拠を持って判断する力が求められた。
平均点は昨年よりは下がり、50点前後に落ちつくと考えられる。

大問1「聞き取り」:昨年同様

例年同様、文脈や因果の理解が必要な問題が多く見られた。音声を聞く際メモを機械的に取るのではなく、早い段階で選択肢を確認・判断する力が求められる。

大問2・3「漢字」:昨年よりやや易

問題構成に変更はなし。「賄(まかな)う」「丘陵(きゅうりょう)」など、生徒の耳なじみのない読みが出題された。書きに関しては「花鳥風月」のような四字熟語は毎年出題されているため、日頃から四字熟語に触れておくことが肝要だ。

大問4「論説」:昨年より難

読解の中心となる長文と、補助的な役割を果たす短めの文章の二文構成という構成は変わらなかったが、速く正確に読む力が求められた。
注意したい設問は(3)と(4)。いずれも選択肢問題だが、根拠となる箇所が傍線部から遠く、かつ誤答の選択肢が本文内容に近い表現で書かれているため間違いやすい。選択肢だけで判断するのではなく、本文内容と照らし合わせて判断する訓練を積むことで得点力の向上につながるだろう。

大問5「小説」:昨年同様

昨年同様、長文のみの構成で、難易度は文章・設問ともに昨年と同程度だった。難解な表現などもなく、読みやすかった。
(6)の記述の問題は文字数が多いが条件語句が分かりやすく、記述に必要な要素も本文から補完しやすい内容であるため、昨年と比較すると比較的簡単な問題となった。
近年小説の難易度は易化傾向にあるため、選択肢・記述関わらず、本文と問題文に丁寧に作業をしながら解答することで確実に得点したい。

大問6「古典」:昨年より難

昨年から大きく難易度を上げ、一昨年に近い難しさとなった。本文だけを読んで解答するのではなく、付属している会話文を読んでから問題にあたる方が読み取りやすかっただろう。
どの問題も難しいが、なかでも(5)(a)は「鼻ひ」の意味を捉える問題であり、特筆して難易度が高い。本文中の「くさめくさめ」という言葉の音が、「くしゃみ」と近いことから類推するため、文章全体を正しく理解する力が問われた。

大問7「作文」:昨年同様

文章を踏まえた二つの考え方のどちらかを選び、自分の体験に関連付けて記述する問題で、総合的な難易度は高い。「新しいもの」と「慣れ親しんできたもの」のどちらがそれぞれ大切かを選んで記述する問題だが、ABどちらもよく似た条件文であるため、選んだ選択肢を正しく理解したうえで記述する必要があった。「条件を確認する」「課題を正しく読み取る」といった基本を守って取り組むことを意識したい。

理科

正しく深く理解された知識と、速く正確に情報を処理する能力が求められた入試

〈難易度の変化〉昨年並みか昨年よりやや難 (平均点54点前後)

〈総評〉形式は昨年と同様、大問9題の構成である。大問1は小問集合で、大問2~9では物理・化学・生物・地学から2題ずつ各学年バランスよく出題された。昨年同様記述問題の出題が0問であり、化学式と作図問題が各1問ずつ、計算して数値を解答する問題が計3問であった。
実験や観察を元にしながら問題を展開していく形式が基本である。情報量や文章量も非常に多く、正解するために必要な部分を、データや図・表から、または文章中からより速く正確に抽出して解き進める情報処理能力が求められる。そのため、問題文に簡単に目を通してから実験内容などの長い設定部分を読むことや、重要な箇所への線引きを徹底するなど、日頃から時間配分を意識した情報処理の練習を心がけたい。
例年、知識問題が大半を占めることも多いが、今年はより正確な知識が問われ、複数選択問題や選択肢が多い問題も目立つ。日頃から教科書に立ちかえり、基礎基本事項の定着を図れているかもとても重要だ。また、出題のされ方が見慣れない問題もあるが、標準から応用レベルでの出題だとしても頻出のものがほとんどであるため、このような問題も日頃の学習で必ず触れるようにしたい。難関校ではこのような正解率30%前後の問題への正解率が大きく合否を分けることを覚えておきたい。

大問1「小問集合」:難易度(基礎)

各学年、各分野(中1物理・中1化学・中3生物・中2地学)からバランスよく出題される小問集合の形式は昨年と同様である。大問2以降で出題されない単元が選ばれることがほとんどである。基本的な知識を問う出題が中心だが、より正確な知識や細かな部分の読み間違いには注意して全問正解したい。

大問2「火山の噴火と火山の形(中1地学)」:難易度(基礎-標準)

小麦粉と水を使って火山のモデルを作る実験からの出題であった。(4)では断面図を比較することで実際の火山の再現として近しい火山モデルを選ばせる問題があり、与えられたグラフの縮尺の違いに注意できたかが鍵となった。

大問3「磁界の変化と電磁誘導(中2物理)」:難易度(基礎-標準)

身近なICカードの仕組みに電磁誘導が使われていることを元に、実験・考察していく出題で、問われているのは基本的なことが中心であった。(2)のように、結果の表から検流計の針が振れないものを見つければ一瞬で正解できるといった問題もある。一方、(3)のように、対照実験で何をいくつ答えるのかを正確に読み取った上で正解を選ばなければいけない問題も混在している。(4)は、文章は長いが、電力量から時間を計算する基本問題で、単位と小数にさえ注意すれば容易に正解できてほしい頻出の問題だ。

大問4「刺激と反応時間(中2生物)」:難易度(基礎-標準)

頻出の実験から電解質、電離式などの知識を問う出題や、酸アルカリを示す原因となるイオンの性質を確認する問題など、確実に正解したい問題が並んだ。(4)では縦軸が電流の大きさとなってはいるが、問題文中に全てのイオンの数と電流の大きさが比例する旨が書かれてあることを見落とさず思考できたかが鍵であった。選択肢が8つあり、今回の硫酸バリウムができる中和実験での総イオン数がV字の形のグラフになることを練習していないと、なかなか自信を持っての解答には至らなかったのではないかと推察する。

大問5「水溶液に含まれるイオンの性質(中3化学)」:難易度(基礎-標準)

頻出の実験から電解質、電離式などの知識を問う出題や、酸アルカリを示す原因となるイオンの性質を確認する問題など、確実に正解したい問題が並んだ。(4)では縦軸が電流の大きさとなってはいるが、問題文中に全てのイオンの数と電流の大きさが比例する旨が書かれてあることを見落とさず思考できたかが鍵であった。選択肢が8つあり、今回の硫酸バリウムができる中和実験での総イオン数がV字の形のグラフになることを練習していないと、なかなか自信を持っての解答には至らなかったのではないかと推察する。

大問6「植物の分類(中1生物)」:難易度(基礎)

植物園にあった植物を元に、被子・裸子・シダ・コケの違いや双子葉類・単子葉類の違いなど、正確な知識を確認する問題が出題された。昨年も動物の分類で似た思考をさせる出題があったため、ただ知識があるだけでなく論理的にそれを分類していく力が求められる。

大問7「炭酸水素ナトリウムの熱分解(中2化学)」:難易度(基礎-標準)

頻出の実験から知識を中心に問題が出題された。(4)の質量計算も頻出で、表から正確に必要な数値を選び、比例計算ができたかが肝であった。小数計算と四捨五入にさえ注意できれば正解できる。こういった問題を正解しきる力を育みたい。

大問8「恒星の日周運動・年周運動(中3地学)」:難易度(基礎-標準)

恒星の観察をテーマに、1日の中での北の方角での動き方や、知識を問う出題もあり、(1)(2)(3)は確実に正解したい。(4)では複雑に表現された内容を、「10秒は何日か?」と理解できれば単純な単位変換計算になることに気づけたと推察できる。このタイプの問題は正解率が低くなる傾向があるのに加え、多くの情報量を処理するのに時間をかけてきてしまった生徒は、残り時間が少なく焦り気味になることも加わるため、苦戦した受験生は多かったのではないだろうか。

大問9「2つの物体間にはたらく力(中3物理)」:難易度(標準-応用)

ばねやはかりを使った実験から、作用反作用や力のつり合いについて、基本的な知識を正確に理解しているかを計算問題中心に解答させる出題があった。実験内容や結果を正確に把握し、グラフから必要な部分を正確に読み取り、処理することが求められた。(2)(3)は、計算自体は難解ではないが、知識丸暗記では対応できない、正しく理解されているかをきっちり問える非常に良い問題が並んだ。

社会

大問構成に変更あるも、難易度は低下

〈難易度〉昨年よりやや易化

〈総評〉問2以降の大問の順番が歴史分野→地理分野の順番となり、公民分野も国際社会が問6に移動するなどの変化があった。出題数や小問内容に大きな変化はなかったが、戸惑った受験生もいただろう。昨年と同様に資料の読み取り形式の問題が多く出題され、読み取った内容を知識と関連付けて判断する力が求められた。一方で、昨年に比べると基礎的な問題も増えたため、総合的な難易度は下がっており、平均点は55点前後になると思われる。

大問1「総合問題」:難易度(標準)

〈総評〉問2以降の大問の順番が歴史分野→地理分野の順番となり、公民分野も国際社会が問6に移動するなどの変化があった。出題数や小問内容に大きな変化はなかったが、戸惑った受験生もいただろう。昨年と同様に資料の読み取り形式の問題が多く出題され、読み取った内容を知識と関連付けて判断する力が求められた。一方で、昨年に比べると基礎的な問題も増えたため、総合的な難易度は下がっており、平均点は55点前後になると思われる。

大問2「歴史(前近代史)」:難易度(標準)

(3)では、南蛮貿易で日本から持ち出されたものが問われたが、これが日本の輸出品目を指していると置き換えられたかどうかがポイント。文化史では天平文化のころの仏像を選ばせる問題が出題された。

大問3「歴史(近・現代史)」:難易度(標準)

平和をテーマにした会話文が用意され、新渡戸稲造などが題材となった。途中で英文が出てきたこともあり、面を食らった受験生もいただろう。一方で、並び替え問題は昨年よりも解きやすい形式となった。文化史では2019年以来、湯川秀樹が出題された。

大問4「地理(世界地理)」:難易度(応用)

2021年以来、5年ぶりに対蹠点を求める問題が出題された。また、雨温図の問題では寒帯が題材となったが、寒暖差の激しいグラフとなっており、冷帯と判断した受験生も多かっただろう。また、アメリカの鉱工業に関する問題が7年ぶりに出題されたが、アメリカの工業の変遷を理解しておく必要があった。

大問5「地理(日本地理)」:難易度(応用)

全体的に難易度は高めであった。特に条件記述は都心の土地活用の特徴について問われ、書きづらいものであった。また、地形図では土地の高低差の判断や複数の資料の読み取りを要求する問題が出題された。

大問6「公民(国際社会)」:難易度(標準)

例年出題されている略称に関する問題では、4つの略称に使用されていないアルファベットを選ぶという新形式で出題された。核拡散防止条約(NPT)や国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がやや難しく、苦しんだ受験生もいただろう。

大問7「公民(経済)」:難易度(応用)

どの問題も一筋縄ではいかない問題であった。とりわけ(2)の正誤問題ではクーリング・オフ制度の対象でひっかかった受験生もいただろう。また、オーバーツーリズムを題材とした問題では効率と公正の観点に基づき、合意形成に必要なことを判断する必要があった。

大問8「公民(政治)」:難易度(標準)

条件記述では、近年出題されていない三権分立の仕組みの説明が要求された。3つの権力を明確に示す必要があり、書きづらいところもあっただろう。

〈対策〉近年の千葉県入試は、資料の読み取りをもとにした思考力や判断力が求められる問題を中心に出題されている。これらの読み取り問題は基礎事項の理解が前提となっている問題も多く、受験生にはまず基礎事項を整理しておいた方が良い。対策としては教科書の熟読がおすすめで、教科書本文だけなく、記載されている資料や補足の説明、年表ページなども熟読するようにしたい。また入試過去問を繰り返し解き、千葉県の入試形式に慣れておくと良いだろう。