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神奈川県公立高校受験情報

湘ゼミ進学情報戦略部が説明・解説する神奈川県公立高校の受験情報

神奈川県の「公立高校・私立高校受験」に関する情報を掲載しています。

1.2017年度入試状況

(1) 2017 年度公立入試日程

2017年 1月30日(月)・31日(火)・2月1日(水) 共通選抜 募集期間
2月6日(月)・7日(火)・8日(水) 共通選抜 志願変更期間
2月15日(水) 共通選抜 共通検査(学力検査等)・特色検査
2月16日(木)・17日(金) 共通選抜 共通検査(面接等)・特色検査
2月28日(火) 共通選抜 合格発表

(2) 2017 年度公立入試変更点

神奈川県の公立高校入試は,新しい制度になって5年目となりました。ここでは,2017 年春の公立高校入試の変更点をまとめます。

1)マークシート方式解答用紙の導入と全受検者に答案開示を行う


2015 年度入試と2016 年度入試で採点誤りにより本来合格であった生徒を不合格とするミスが相次いだため,採点誤り防止を目的としたマークシート方式解答用紙の導入と,解答用紙を画像として読み込み採点結果を合わせて受検者に開示しました。出題をマークシート方式の解答にあわせるため,選択式の解答を行う設問が増えました。



2)県立高校改革Ⅰ期の開始




3)定員の増減

2016 年春より定員が増加した公立高校は次の通りです。

荏田 元石川 希望ケ丘 横浜平沼 舞岡 磯子 生田 川崎北 横須賀大津 津久井浜 逗葉 深沢 高浜 伊志田 西湘山北 有馬 大和南 綾瀬西 神奈川総合 横浜桜陽 横浜栄 平塚湘風 座間総合

2016 年春より定員が減少した公立高校は次の通りです。

白山 上矢部 横浜南陵 横浜立野 川崎市立川崎(普通科) 大楠 七里ガ浜 茅ケ崎 厚木西 大和東 鶴見総合 麻生総合 相模原総合 川崎市立幸(ビジネス教養科) 横浜国際 小田原東(総合ビジネス科)

川崎市立幸のビジネス教養科および小田原東の総合ビジネス科はいずれも普通科併置開始のため,川崎市立川崎の普通科 は併設中学校の第3学年が進級のため,定員減となりました。他は,学級数の調整によるものと思われます。


4)特色検査実施校が28 学科・コースへ

横浜市立南が自己表現検査を取りやめました。また,大井大和東はクリエイティブスクールへの移行に伴い,学力検査を廃止し自己表現検査を導入しました。普通科コース制をとっていた荏田・体育コース,山北・スポーツリーダーコースの2校がコース制を解消したため,実技検査を取りやめました。これにより自己表現検査は17 学科・コース,実技検査は11 学科・コースとなりました。

○湘ゼミの「受験コラム」ページ
○神奈川県教育委員会のページ

(3)受検状況の推移(全日制)

1)公立高校の定員は卒業予定者数の62.5%

今春の公立中学校卒業生数は昨年と比較して552 人減少の見込みとなり,これに合わせ公立高校の募集定員は157人減少しました。公立高校の募集定員は,例年夏頃までに卒業生数の見込み数をもとに公立高校と私立高校間で調整が行われます。今年度は公立高校の定員が卒業生数のおよそ62%となりました。下表の卒業生数は,学校基本調査における公立中学校各学年生徒数を卒業年に合わせたものです。

表 公立中学卒業生数と公立高校募集人員

2)高倍率? 低倍率? 神奈川県公立高校新入試制度

2017 年度神奈川県公立高校入試の全体倍率(受検者数÷合格者数)は1.20倍でした。今年度は公立志向もいったん落ち着いたように見られます。今後も1.2倍程度で推移するものと思われます。

表 受検状況 共通選抜

では,高校ごとの倍率にはどのような影響が出たのでしょうか。下表は,全日制普通科の受検倍率TOP10です。この10校は全体倍率を大きく上回る倍率でした。また,昨年度はTOP10のうち8校が旧学区トップ校でしたが,今年度は7校となりました。上位校を目指す層は志望の意思が堅いことがうかがえます。

表 全日制普通科一般コース 受検倍率TOP10

続いて全日制普通科以外の学科の受検倍率TOP10 です。この10 校も全体倍率を大きく上回る倍率です。川崎市立幸のビジネス教養科は,川崎市立商業からの校名変更と同時に普通科が併置されたことにより前年度よりも定員減となり,倍率が上昇しました。

表 単位制普通科・総合学科・専門学科等 受検倍率TOP10

一方で,定員割れとなった全日制の高校は2015 年度15 校,2016 年度13 校,2017 年度は19 校20 学科・コースとなりました。下表は,合格発表後学則定員に満たない場合に実施される「二次募集」の実施校です。地域内でも通いづらかったり,毎年定員の増減があり志願者側と教育委員会および高校側で人気・不人気のずれが生じていたりするなど, いくつか要因が考えられます。今年はクリエイティブスクール5校中4校で二次募集が行われました。

表 二次募集実施校

(4)共通選抜入試5年目の概況

5年前の入試制度変更で,「内申点」「入試得点」「面接得点」「特色検査得点」の4つの指標を用いるようになりました。合わせて入試得点に差がつくよう,5科目とも出題が難化しました。今年はマークシート方式導入に伴い前述の通り記述式解答から選択式解答になった影響か,5科目とも出題が易化しました。

これにより5科目の合計点も前年度までに比べて26 点の上昇が見られました。来年度以降の入試についても同程度の難易度となるか,選択式解答の解答方法を工夫して昨年度以前と同じ難易度になるか,注視が必要です。

1)第1次選考は内申重視,第2次選考は入試得点重視の傾向

8ページで詳しい入試制度について記していますが,第一次選考はS値(内申・入試・面接の総合得点)によって行われます。特色検査実施校では,このS値に特色検査の得点が加わります。この「内申:入試:面接(:特色)」の割合は決められた範囲の中で,各高校が決定します。今春は全日制201 学科・コースのうち101 学科・コース(全体の半分)が「4:4:2」(内申・学力バランス型)を選択しました。このタイプは昨年度より2学科・コースの増加となりました。また,「面接=2」の割合は昨年度と変わらず全体の95%でした。一方,旧学区トップ校は全17 校中,川和,新城,相模原を除く14 校が「2:6:2」または「3:5:2」の学力検査重視型です。差のつきやすい入試得点に高いウェイトをかけ,より高い学力の生徒に通ってほしいという高校のスタンスがうかがえます。
第二次選考は「入試:面接(:特色)」,つまり内申をのぞいたS値で選考が行われます。今春はこの割合を「8:2」とする高校が昨年よりも5校減り,110 校となりました。


2)面接や特色検査の合否に与える影響

新入試制度に伴い,全高校で全受検生が面接を受けるようになって4年目となった今春の入試では,16 コース・学科で自己表現検査,13 コース・学科で実技検査が行われました。自己表現検査はクリエイティブスクールを除いてそのほとんどが旧学区トップ校で実施されました。筆記試験型の自己表現検査を実施した高校では,非常に高い「理解力」や「思考力」,「表現力」を測るために工夫された検査が行われました。実技検査は,芸術や体育等に関する学科と横浜国際高校国際情報科で実施されました。いずれも科目ごとの学力検査では測ることができない能力を測るための検査といえるでしょう。
では,この「特色検査」および「面接」は合否に影響を与えるのでしょうか。

上表は「面接」や「特色検査」によって,逆転が起こっていると考えられるケースを一部抜粋したものです。今年度より全受検生に合否結果通知とともに答案開示が行われ,答案の採点結果と面接得点を知ることができるようになりました。同じ内申で5科目の入試得点は思うように取れなかったにもかかわらず,「面接」や「特色検査」による逆転が起こったことが見られます。旧入試制度のように,「内申」と「入試得点」だけでは,学校毎のラインや合格可能性を探ることが難しくなっています。
反面,こういった新入試の傾向が認知されたことで,「内申が過去の受験者平均より低くても入試得点や特色検査で逆転する」作戦が取りやすくなったともいえます。


3)当日欠席は昨年よりも減少

公立高校の入学者選抜は,国私立高校の入学試験直後に行われるので,難関国私立高校を第一志望としその高校に合格した生徒は公立共通選抜を欠席するというケースがあります。下の表は昨春と今春の入試における公立共通選抜欠席率の高い高校をまとめたものです。2016 年度の欠席者総数は636人,2017年度は571名と減少しました。


4)3校受験(公立+併願私立+チャレンジ国私立)は増加中

新入試制度になり公立入試の機会が2回から1回に減ったことで,国私立高校を2校以上受験するパターンが増加しています。前述の通り入試得点重視の傾向や特色検査の導入により合否が合格発表まで読みづらくなったことで,公立高校に不合格の場合でも,第一志望の公立と同じレベルの国私立高校に通いたいという生徒・保護者の希望が背景にあります。
よく見られる受験パターンを右表にまとめました。事前相談でいわゆるすべり止めの私立高校を決定し,一般入試(オープン入試)の国私立高校にチャレンジ受験をします。特に横浜翠嵐受検者では約80%,湘南受検者では約60%の生徒が公立と合わせて3校以上の受験をしています。これにより,上述の通り当日欠席や合格発表前辞退の増加につながっています。ただし,一部の私立高校では私立高校同士の併願受験を認めていない場合がありますので,学校説明会等での確認が必要です。

(5)国私立高校入試の概況

今年の変更点を以下に記します。

1)神奈川県内私立の変更点

2)東京都内私立の変更点(一部抜粋)

3)公立高校とは異なる「合格者数」

下表に,難関国私立高校の応募状況や合格者数,倍率の情報を一部抜粋しました。難関国私立高校に限りませんが,国私立高校の一般入試では定員を超える合格者が出ます。これは,合格者が通う高校を選択するためです。多くの場合は,私立高校をいわゆる「滑り止め」として受験するため,公立高校の合格者が私立高校への入学を辞退します。公立高校へ合格した場合,公立高校への入学を辞退することはできませんので,国私立高校の一般入試では多くの学校で公立高校合格による入学辞退や他の私立高校への合格による辞退者を想定し,定員よりも多くの合格者を出すのが一般的です。

2.入試制度の概要

(1)公立高校の入試制度

神奈川県の公立高校入試は,一般募集として「共通選抜」と「定通分割選抜※」の2つに分かれています。全日制の公立高校では,例年2月中旬より実施される「共通選抜」で選考が行われます。「共通選抜」は県内全公立高校の全学科・全コースで1回のみ実施され,学力検査と面接の検査が行われます。一部の学校では特色検査も実施されます。
※「定通分割選抜」…定時制及び通信制の公立高校入試です。全日制と日程や検査内容が異なります。

1)通学可能な区域 学区

○神奈川県立高校・横須賀市立高校
神奈川県内のすべての地域から志願・通学することが可能です。

○横浜市立高校
横浜商業および横浜サイエンスフロンティア,戸塚・音楽コースは,神奈川県内のすべての地域から志願・通学することが可能です。その他の高校は横浜市内学区ですが,横浜市外に居住していても学区外志願をすることができます。ただし,学区外の志願者は右表のように,募集定員のうちの定められた割合を上限として入学が許可されます。

○川崎市立高校
普通科はすべて川崎市内学区ですが,川崎市外に居住していても学区外志願をすることができます。ただし,学区外の志願者は募集定員のうち8%を上限として入学が許可されます。



2) 入学者選抜機会と実施する検査

入学者選抜は1回のみです。クリエイティブスクールを除くすべての高校で,学力検査および面接を実施します。また,各高校が必要に応じて特色検査(実技検査や自己表現検査)を実施します。

○学力検査
原則として,英語・数学・国語・理科・社会の5教科を,試験時間各50 分として実施します。各教科の満点は100 点で,すべての高校で共通の問題を使用する検査です。学校独自の問題による学力検査は行いません。また,特色検査を実施する高校は,学力検査を実施する教科数を4教科もしくは3教科とすることもできます。学力検査は,中学校で学習した「基礎的・基本的な知識及び技能」や「思考力・判断力・表現力等」を測る検査とされ,思考力等を測るための記述式の問題も各教科で出題されました。

○面接
全受検者が面接検査を行います。受検者1名に対し2名以上の面接官で実施する,個人面接の形態です。面接時間は受検者1名あたり,10 分程度です。受検者は「面接シート」の提出が必要で「面接シート」の記載内容を参考に面接が実施されますが,「面接シート」はあくまでも面接の際の参考資料とされ,選考の直接資料とはなりません。クリエイティブスクールを含む一部の学校では,「面接シート」の代わりに高校指定の用紙の提出を求められる場合があります。面接は,学校成績や学力検査などの数値のみではなく,個性や能力,長所などに着目した評価をする場となります。あわせて,中学校での学習意欲等も見ることになり,すべての高校で共通の3つの観点,①入学希望の理由,②中学校での教科等に対する学習意欲,③中学3 年間での教科等以外の活動に対する意欲,をもとに面接が行われます。高校によっては,この3つの観点以外に「学校ごとの観点」を設けています。


○特色検査
実技検査または自己表現検査のことを指します。
自己表現検査は,各高校の教育活動などの特色と受検者の適性やその能力を把握するための検査です。例えば,テーマに基づくスピーチや資料を活用した記述課題などです。
実技検査は,専門学科などの学科特性と受検者の適性やその能力を把握するための検査です。例えば,美術関連の学科におけるデッサンや,体育関連の学科におけるスポーツ種目などです。
右表は2017年度入試の特色検査実施校です。

3)選考の種類

右表の通り選考は「第1次選考」と「第2次選考」とに分かれており,募集定員の90%にあたる合格者を「第1次選考」で決定し,「第1次選考」で合格とならなかった受検者の中から,残りの10%にあたる合格者を「第2次選考」によって決定します。このとき,「共通選抜」で実施した検査の結果と学校成績など調査書の記載事項をもとに総合的な選考が行われます。あくまでも選考の過程が2段階という意味で,「共通選抜」が2回実施されるわけではありません。
2段階の選考方法にはそれぞれ違いがあります。「第1次選考」では,共通選抜において実施した検査結果に,中学校の内申点を加えた総合得点をもとに選考が行われます。「第2次選考」では,共通選抜において実施された検査結果のみを総合得点とし選考が行われます。海外や他県からの引越しで中学校の内申点が揃わない等,県内公立中学校卒業予定者以外の受検者に配慮した選考です。

4)選考に使用する数値

選考に使用する数値は下記の通りです。

ただし,この4つの数値はそのまま使用しません。一度すべて100 点満点に換算され,換算された数値は,a・b・c・dという名前になります。換算の例を下に示します。

上記のa・b・cもしくはa・b・c・dを使用して,選考がおこなわれます。前述のとおり選考は2段階に分かれています。第1次選考ではa・b・c(・d)の総合得点で選考がおこなわれ,第2次選考ではb・c(・d)の総合得点で選考がおこなわれます。この総合得点を「S値」と呼び,第1次選考・第2次選考共に,「S値」の高い順に合格が決まります。神奈川県教育委員会の発表資料では,第1次選考のS値を「S1」,第2次選考のS値を「S2」と表現しています。この「S値」も単純に合計すればよいというものではなく,次の計算式で求めます。

「f・g・h・i」の4つの数値は,各高校が数値を決定し内申点(a)・入試得点(b)・面接得点(c)・特色検査得点(d)にかけ合わされます。つまり,高校がどの数値や能力を重視したいかがあらわれます。
上の例1では,入試得点を最も重視します。異なる見方をすれば,入試得点は学校内申の3倍重要であるとも読みとれます。例2では,学校内申と入試得点は同等とします。これによりどのような違いが出るのかを下にまとめました。

上記の表は,まったく同じ選考用数値をもつ生徒が4つの高校を受験した場合,S 値がどのような値になるかを示したものです。まず,横浜翠嵐高校・湘南高校と大和高校・川和高校では,S 値の満点が異なります。これは特色検査の有無の影響です。満点が異なることで,各数値の重要度に影響が出ます。例えば湘南高校と大和高校は特色検査の有無以外は同じf,g,h の値ですが,湘南高校の入試得点は1100 点満点のうち500 点で45.5%,大和高校は1000 点満点のうち500 点で50%を占めています。一見すると湘南高校よりも大和高校のほうが入試得点が重要であるように見えますが,湘南高校の特色検査の内容は非常に高い思考力を要する検査で5 科目の学力検査に相当する学力指標といえるため,湘南高校の学力指標は1100 点満点中の600 点で54.5%を占めることになり,大和高校の割合を超えます。このように,重要度は数値からも判断できます。また後述の特色検査の内容によっても違いがでます。
では,特色検査を実施しない高校を比較してみます。大和高校と川和高校はともに特色検査を実施しないので,各高校が設定したf,g,h の割合通りの重要度が見て取れます。この2 校の場合は大和高校のほうが入試得点重視といえます。

右表は,f,g,h の違いによる中学校内申「1」に対する学力検査の得点およびS 値の得点を示しています。言い換えると,中学校内申「1」を逆転するために必要な入試得点です。入試得点ほぼ1点で逆転できる学校から,11点でようやく逆転できる学校までさまざまです。入試得点に自信がある場合は2:6:2 や3:5:2 の高校ならば受検を有利に進められます。一方で 6:2:2 や5:3:2 など内申の割合が高い高校では,入試得点での逆転は難しくなります。
この他に各高校の特色が出る「重点化」があります。第1次選考では,調査書の評定(内申)は3 教科の範囲内で2倍まで,学力検査得点は2教科の範囲内で2 倍まで特定の教科を重視した計算ができます。第2次選考では学力検査得点のみ2教科の範囲内で2倍まで重視できます。

5)県立高校改革Ⅰ期

2018 年度入試での高校改革対象は次の通りです。

(2)国私立高校の入試制度

私立高校の入試制度(選考の方法)は,大きく分けて事前相談型と入試判定型の2 種類があります。

1.事前相談型(私立高校)

1)ほぼ12 月の「入試相談」で合否が決定する入試

12 月になると,中3の内申が三者面談等を通じて担任から発表されます。この数値を用いて中学校と私立高校の間で相談を行い,高校側が提示する中学校成績の基準点を満たしていれば,入試当日によほどのことがなければほぼ合格するという入試です。事前に合否の目安がわかるので,いわゆる滑り止めとして受験することもできます。受験パターンは「併願」と「専願」の2パターンです。「専願」はその高校を第一志望とし他の高校を受験しない,「併願」はその高校以外の高校を第一志望とし,第一志望が不合格の場合はその高校に入学するというものです。実際の試験や合格発表については,1月・2月に入ってから実施されます。


2)どの時期の内申を選考の対象とするかは,高校によって異なる

選考基準は各私立高校が独自に作成するため,入試の日程から内申の取り扱いまで,各高校バラバラです。選考の対象とする内申に関しては,中3の内申のみを対象とする高校もあれば,中2・中3両方の内申を対象とする高校もあります(右表)。中3の内申のみを対象とする場合でも,後期仮(2 学期)内申を選考の対象とする高校もあれば,前期(1 学期)内申と後期仮(2 学期)内申のうち高得点の方を選考の対象とする高校もあります。また,高校によっては,右下の表のように基準が複数ある場合もあります。

3)ほとんどの受検生が受験する

公立高校を第一志望として受験する場合,ほとんどの受検生がこの制度を利用して,「併願」受験をします。第一志望以上に「併願校」選びは難しいものです。それでも「2 番目に行きたい学校」をしっかりと選択し,第一志望を安心して受検できるよう,まずは情報収集を徹底しましょう。

2.入試判定型(私立高校・国立高校)

1)入試当日の得点次第

事前相談型とは逆に,入試当日の得点のみで選考される入試です。事前相談の基準点に満たないが第一志望の場合や,難関国私立高校に進学希望の際はこの選考方法になります。

2)実力勝負入試の流れ(オープン入試など)

上記以外の高校や事前相談型の選考を実施している高校においても,中学校成績を必要とせず,入試当日の実力勝負である入試結果で選抜を行う「オープン入試」を採用している私立高校もあります。山手学院や桐蔭学園,鎌倉学園などのオープン入試は,毎年非常に人気が高くなっています。


3.受験形態のまとめ

国私立高校での選考方法は,主に推薦枠と一般入試枠の2通りあります。

3.2017年度神奈川県公立入試 科目別講評

1) 英語

全体の問題構成は昨年度と大きく変わらないが,設問数,配点に多少の変更があった。大問7以降の読解問題が全体配点の45点分となり,語数は昨年度よりも減少しているため,難易度は易化したと考えられる。大問4の語順整序問題は,文章中に組み込まれる形となった。また,昨年度と異なり,3番目と5番目のみを答える問題となったため,もっともマークミスが起こりえる箇所と考えられる。大問5,6の英作文は2問から1問に減少した。
問1:リスニング問題。放送時間は9 分強で例年通り。(ア),(イ)ともに,放送内容語句と選択肢の語句が言い換えられている問題もあり,内容を確実に聞き取り,理解する必要があった。
問4:並べ替え問題。6つの語句から5つを選択し,3番目と5番目を答える形式に変更となった。入試制度変更後,分詞・関係代名詞は連続して今年度も出題されている。
問8:グラフなどを使った読解問題。昨年度と同様,文章以外の細かい部分にも注目する必要があった。(イ)は,メールの送受信者に気をつけながら解答を出すべき問題。
今後に向けて,文章の中から必要な情報を集め,それを適切に処理する力をつける必要がある。4 技能をバランスよく学習する必要がある。


2) 数学

例年と比べ,大問数の変化はないが,設問数が減少した。全体としては,マークシートを利用した選択解答形式の導入もあり,昨年度より難易度は易化した。 問1,問2,問7で記述解答形式の問題が出題された。
配点も問1,問7以外は変化しており,軒並み1問あたり5点にひき上げられた。
問4は,例年問3で出題されていた関数の問題であった。昨年度と同様,図形の性質を利用した問題が出題された。三角形の面積を二等分する直線上の点の座標を求める難易度の高い問題であった。
問5は,確率の問題が出題された。約数や倍数といった整数の知識を利用する問題であった。
問6は,三角錐を用いた空間図形に関する問題が出題された。過去にも出題された典型的な問題であった。
問7は,例年通り,図形の証明の記述問題が出題された。図形の性質や教科書で扱われている定理を理解していれば対応ができる問題であった。
複数の設問で平面図形の知識が必要とされるため,各学年で学習する内容を複合的に扱う演習を繰り返し,応用力をつける必要がある。
近年,入試問題の内容や出題形式は毎年変化している。今後は定期試験や神奈川公立入試を中心に,全国都道府県の入試問題など,様々な出題傾向に触れておくとよいだろう。


3) 国語

昨年と難易度に大きな変更はなかったが,問題の傾向に変化が見られた。変更は以下のとおり。
問1の漢字の書き取りが選択問題になった。
問3の小説において記述問題がなくなった。
問4の論説の文章において抽象度が上がり,やや難度が上がった。
全体的な問題の傾向として,選択肢の作り方に変化が見られた。これまでの選択肢は,正答以外は本文の内容と異なるという比較的消去しやすいものが多かった。しかし,今回の入試では,本文の表現を踏まえた誤った選択肢が多くなった。また,選択肢も一部分のみが書かれていないというものが多くなり,判断に迷うものが増えた。
今後の対応としては,誤った選択肢に惑わされないためにも,消去法に頼らずに答えを自分で作り上げる力や,本文に書かれていない選択肢を明確に見分ける力を身につけることが必要である。同時に,文章が抽象化しても内容を理解できる読解力が必要である。これらの力を身につけるためには,神奈川県入試だけでなく,様々な都道府県の入試に触れるのが効果的である。


4) 理科

大問構成は,小問数や配点で多少の変化はあったものの,昨年と大幅に変わらなかった。
全体を通しては,2年連続で易化したといえる。ただし易化したとはいえ,引き続き用語を暗記するだけでは対応しにくい問題が多く,問題文の読み取りなどの読解力が必要である。また,記述問題の出題が昨年度の3題から2題に減っている。
問1・問5の物理分野では,例年みられた「浮力」の問題は出題されなかったが,問5の物体と運動エネルギーの実験は例年出題されないタイプのものだった。問2・問6の化学分野では,定番の問題が出題された。問3・問7の生物分野では,それほど高度な知識は必要とされないが,問題文の読み取り力が問われる。問4・問8の地学分野では,読み取り・知識・計算と非常にバランスの良い構成となっている。
今後の対策としては,正確な知識を問う問題が増加したため,ふだんから定期試験レベルの理解をしておくことが必要である。また,問3(ア)・(イ)や問4(ウ)・問5・問7・問8のように文章や与えられた図・表などから必要な情報を読み取る練習をしていくと良い。


5) 社会

大問構成に大きな変更はなかったが,問題数は昨年度より減少した。昨年までの長めの論述問題が1 題に削減され,解答時間に余裕のあった生徒も多いのではないか。全体を通して時事問題と絡めた出題が多いのが特徴である。問1 の時差問題は複数の要素があるため,情報の整理が必要である。他都県で近年出題の多い農業生産品に関して,気候と合わせて確認しておきたい。問2の地形図の問題は例年通りだが,資料から該当する都道府県を選ばせる出題が特徴的。単純な語句の暗記でなく,それぞれの地域ごとの地形・交通・産業の特徴をおさえておく必要がある。問3は産業史や文化史に関する出題が多かった。政治史を縦の時系列で覚えるだけではなく,横の知識が問われる傾向は来年度以降も続くと考えられる。説明を図版などと併せて学習できるかが重要である。問4の近現代史の語句問題は単なる暗記だけではなく,その周辺知識も必要である。(ウ)の論述問題は例年にない字数制限が設けられていないものであるが,資料の特徴的な変化を読み取り,条件と併せて書くことで正解に近づく。問6の公民分野で出題された(エ)の論述については,条件に指定された語句をもとに,グラフ・資料の特徴をつかみ,忠実に記述できるかが重要となる。

4.各種資料(2017年度入試状況)

1) 2017 年度神奈川県公立入試倍率一覧


2) 2017年度神奈川県公立入試選考基準一覧


3) 2017年度神奈川県公立入試特色検査要項

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