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公立中高一貫校受検情報

南附中・横浜サイエンスフロンティア・附属中・相模原中等・平塚中等などの適性検査と入試情報

東京・神奈川を中心とした「公立中高一貫校受験」に関する情報を掲載しています。

公立中高一貫校受検に関する解説

近年、公立の中高一貫校が注目されています。普通の公立中・高に進学するのとほぼ同じ費用で、より大きな教育効果の期待できる学校に入れる可能性があるということで、入学者選抜の倍率も軒並み高くなっています。公立中高一貫校の中には、大きく大学進学実績を伸ばしている学校もあれば、新しい取組に積極的な学校もあります。ここでは、首都圏の公立中高一貫校についての情報を掲載していきます。

①公立中高一貫校の種類~中等教育学校、併設型、連携型~

公立中高一貫校は、大きく分けると「中等教育学校」「併設型中高一貫校」「連携型中高一貫校」の三種に分類することができます(【表1】参照)。

中等教育学校は、中高あわせて6年間を前期課程と後期課程に分け、1年生~6年生という考え方で中学・高校という概念を取り払ったものです。通常は高校からの募集をしないため、6年間同じ生徒で進んでいきます。どんどん先取りをしたり、通常高校で習う内容を中学内容と関連付けて学んだり、6年生時をまるまる大学受験準備に使ったり、といった柔軟なカリキュラム設定が可能であることが特徴です。東京都では都立小石川など6校が、神奈川県では県立相模原、県立平塚の2校があります。埼玉県と千葉県には現状ありませんが、2019年にさいたま市立大宮西高校が中等教育学校に変わる予定です。
併設型中高一貫校は、中学校・高等学校という概念はそのままに、6年間を通したカリキュラム設定を可能にしている形の学校で、その多くは、高校が附属の中学校を持つ、という形で設置されます。中等教育学校との大きな違いは、高校からの募集が行われることにより、高校から入学してくる生徒がいるということです(附属中から入った生徒が併設された高校に入学を希望する場合は、入試をしないでそのまま入学できます)。中学校から上がってきた生徒と高校から入学してきた生徒は、完全に別クラスで卒業まで行く場合もあれば、高校1年からすぐに混ざることもあり、学校によって様々なスタイルがあります。設置数は中等教育学校より多く、東京都では都立白鴎など5校が、神奈川県では横浜市立南など2校が、千葉県では県立千葉など3校が、埼玉県では県立伊奈学園総合など2校があります。また、2017年には神奈川県で横浜市立横浜サイエンスフロンティア、横須賀市立横須賀総合の2校が新たに附属中を開校する予定となっています。
連携型中高一貫校は、設置者が違う中学校と高等学校(例:県立高校と市立中学校)が文字通り連携して、中高の教育内容をつないでいく形の一貫校です。ただ、前述の二つと比べるとカリキュラムをダイナミックに変えることは難しく、効果は限定的であるという指摘もあります。この形の中高一貫校は中学受験がなく、また連携関係にある中学校から高校を受ける場合も、通常とは違う形ではありますが、入試が実施されます。神奈川県では県立光陵高校と横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校が、東京都では都立広尾高校と渋谷区立広尾中学校がこの連携型の一例です。
また、首都圏の公立中高一貫校の一覧を【表2】に示しましたので、参考になさってください。

表2 首都圏の公立中高一貫校
都県 校名 形態
埼玉県 さいたま市立中等教育学校(仮称)(大宮西高校が2019年から移行予定) 中等教育学校
東京都 東京都立桜修館中等教育学校 中等教育学校
東京都 東京都立小石川中等教育学校 中等教育学校
東京都 東京都立立川国際中等教育学校 中等教育学校
東京都 東京都立南多摩中等教育学校 中等教育学校
東京都 東京都立三鷹中等教育学校 中等教育学校
東京都 千代田区立九段中等教育学校 中等教育学校
神奈川県 神奈川県立相模原中等教育学校 中等教育学校
神奈川県 神奈川県立平塚中等教育学校 中等教育学校
埼玉県 埼玉県立伊奈学園中学校・伊奈学園総合高等学校 併設型
埼玉県 さいたま市立浦和中学校・高等学校 併設型
千葉県 千葉県立千葉中学校・高等学校 併設型
千葉県 千葉市立稲毛高等学校・附属中学校 併設型
千葉県 千葉県立東葛飾中学校・高等学校 併設型
東京都 東京都立白鴎高等学校・附属中学校 併設型
東京都 東京都立両国高等学校・附属中学校 併設型
東京都 東京都立武蔵高等学校・附属中学校 併設型
東京都 東京都立富士高等学校・附属中学校 併設型
東京都 東京都立大泉高等学校・附属中学校 併設型
神奈川県 横浜市立南高等学校・附属中学校 併設型
神奈川県 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校(附属中が2017年から開校予定) 併設型
神奈川県 川崎市立川崎高等学校・附属中学校 併設型
神奈川県 横須賀市立横須賀総合高等学校(附属中が2017年から開校予定) 併設型
埼玉県 埼玉県立小鹿野高等学校
小鹿野町立小鹿野中学校・長若中学校・三田川中学校・両神中学校・秩父市立吉田中学校
連携型
千葉県 千葉県立関宿高等学校
野田市立木間ヶ瀬中学校・二川中学校・関宿中学校
連携型
東京都 東京都立三宅高等学校
三宅村立三宅中学校
連携型
東京都 東京都立新島高等学校
新島村立式根島中学校・新島中学校
連携型
東京都 東京都立広尾高等学校
渋谷区立広尾中学校
連携型
東京都 東京都立永山高等学校
多摩市立諏訪中学校・青陵中学校・多摩永山中学校
連携型
東京都 東京都立芝商業高等学校
北区立飛鳥中学校・十条富士見中学校
連携型
東京都 東京都立蔵前工業高等学校
台東区立浅草中学校
連携型
神奈川県 神奈川県立光陵高等学校
横浜国立大学教育人間科学部附属横浜中学校
連携型
神奈川県 神奈川県立愛川高等学校
愛川町立愛川中学校・愛川東中学校・愛川中原中学校
連携型

②入学者選抜について~適性検査を攻略せよ~

公立中高一貫校で実施される中学入試は、私立の中学入試と比べて決定的に違う点があります。それが「適性検査」と呼ばれる形の筆記試験です。私立の中学入試では、国語算数理科社会、と科目に分かれた実施になりますが、公立中高一貫校の入試ではこの科目区分がありません。文系・理系に近い区分はありますが(適性検査Ⅰ・Ⅱと表記されることが多い)、それも絶対ではなく、いろんな科目が混ざり合って出題されます。たくさんの資料から読み取って答える問題、パズルのような問題、持っている知識を使って実験結果を予想する問題、500~600字程度の作文などなど、実にいろんなパターンの問題が出題されます。対策量・知識量というより、地力や普段の生活で培ってきた力が問われる入試、と言えます。学校によってもかなり傾向が変わりますので、早い段階では「この学校の対策を」と絞るよりも、いろんな問題を解くことを通じて、視点や考え方を広げていくほうが効果的です。書店で「公立中高一貫校適性検査問題集」、通称「銀本」(表紙が銀色のためこう呼ばれます)を購入し、志望校以外の問題にもぜひ取り組んでみるといいでしょう。

この適性検査、実は近年、私立中学校でも導入されるケースが増えてきています。その際は「適性検査型入試」と呼ぶ場合もあれば、「総合型」「PISA型」「思考力型」など、いろんな呼ばれ方をしています。このタイプの入試が私立でも増えてきている理由は大きく二つで、一つは時代の要請として「思考・判断・表現」のような、従来とは違った力が必要とされてきていること。もう一つは、公立中高一貫校が人気なので、その併願の私立校として選んでもらいやすくすることです。よく私立校の説明会に行くと、「ぜひ公立の練習代わりに・・・」と先生が仰るケースがありますが、これはまさに併願私立として見てもらいたい、と思っているからです。それだけ、公立中高一貫校に注目が集まっているといっていいと思います。
また、適性検査だけではなく、「報告書」と呼ばれる、中学校でいう内申書と同じ位置づけのものが点数化されますし(重みは学校によって様々)、面接やその他の検査が課されるケースもあります。受ける可能性のある学校については、下調べをしてどのような選抜制度になっているのかをチェックすることをお勧めします。
首都圏の代表的な公立中高一貫校の選抜制度をまとめてみました(【表3】)ので、どれだけの違いがあるのか、という点をぜひご覧ください。

表3 公立中高一貫校の入試制度の例
日程(2017年) 定員 検査内容と配点
神奈川県立相模原中等
神奈川県立平塚中等
2月3日 160名・男女各80名 適性検査(2科目)⇒600点分
グループ活動⇒200点分
調査書【6年次】⇒100点分
横浜市立南高校附属中 2月3日 160名・男女おおむね各80名 適性検査(2科目)
調査書【5年・6年次】
川崎市立川崎高校附属中 2月3日 120名・男女各60名 適性検査(2科目)⇒600点分
面接⇒200点分
調査書【6年次】⇒100点分
東京都立武蔵高校附属中 2月3日 120名・男女各60名 適性検査(3科目:1200点)
調査書【5年・6年次】(400点)
東京都立小石川中等 2月3日 160名・男女各80名 適性検査(3科目:600点)
調査書【5年・6年次】(200点)
千葉県立千葉中 一次12月10日
二次1月28日
80名・男女各40名 一次:適性検査(2科目)
二次:適性検査(2科目)、面接
さいたま市立浦和中 一次1月14日
二次1月21日
80名・男女各40名 一次:適性検査(2科目)
二次:適性検査(1科目)、集団面接

③入試倍率について

公立中高一貫校は、全般的に高倍率の入試となります(参考:【表4】)。なぜこのようになるのでしょうか。

  • 一次と二次で分かれているため、倍率を一次受検者/合格者で算出
  • 抽選を実施している場合(色つき)は、倍率を志願者/合格者で算出
  • 伊奈学園中の2008年度入試はデータなし

一番大きな理由は、通常の公立中に行くのと費用的な負担が変わらないのに、より質の高い教育を受けられる可能性が高いことです。中学と高校でばっさりと分かれているよりも、中高6年間を通したカリキュラムが設定されていたり、高校入試をしないかわりに違う教育の取組をしていることに惹かれて受検にチャレンジする人が多くなる、というわけです。
もう一つの理由は、公立中高一貫校を受検することによる「デメリット」がほとんどないことです。通常、私立中を受験する場合、ゴールはどこかの私立中に入学することです。複数の中学校を受験し、仮に第一志望に合格しなくても、滑り止めとして位置づけている私立中学校に進学する、ということがほとんどです。その場合、レベルが高いところを受けて不合格になると、貴重な受験日を1日使って選択肢を減らしてしまうことになるため、受験校選びは必然的に慎重になっていく傾向があります。結果、受験生のレベルはある程度まとまっていくことになります。
一方で、公立中高一貫校の場合は、選択肢そのものが少なく、また同じ県内の学校は全て受験日が同じため、複数の学校を受けることができません。また、仮に合格しなくても、もともと行くつもりだった公立中学校に進学するだけ、ということで、入試を受けることによるデメリットがあまりないため、私立中受験と比べて「受かったらいいな」という感覚で出願することが増えます。また、入試自体が適性検査という特殊な形のため、通常の模試の偏差値では判断が難しく、「ひょっとしたら結構取れるかも」という感覚があることも、受検への後押しとなります。結果、受験生のレベルは私立中の場合と比べて幅が広くなり、倍率が高くなる、ということです。
この傾向は、開校間もない場合、よりはっきりと表れます。表4で掲載した倍率は、それぞれの学校内で右(昔)に行けば行くほど高くなることが分かると思います。これは、開校初年度ほど合格ラインが分からないため、「受かったらいいな」という感覚でチャレンジした受検者が多くいることを表します。何年も入試を繰り返していくと、徐々に「このレベルくらいはほしい」というラインが見えてきて、そこに達しない生徒たちは受けなくなってくるため、かなり倍率が落ち着いてくるのですが、それでもかなり高い倍率を表すのは、公立中高一貫校に魅力を感じている人がそれだけ多いことの表れといえるでしょう。
もう一つ公立中高一貫校の受検について外せないのは、「男女別の定員枠」を設定している学校が多いことです。表4に掲載した首都圏中高一貫校では、まったく男女別の枠がないのは川崎高附属中と伊奈学園中の二つだけで、ほかはほとんどの学校が男女別です。また、横浜市立南高附属中は特殊で、定員160名中140名を男女70名ずつに分け、残り20名は男女別なく選考する、という形です。
こうなると、学校によって、「男子のほうが競争が激しい」とかその逆のケースが生じます。表4には、過去の入試から、男女どちらのほうが倍率が高くなっているかを調べて掲載しました。多少学校によって差のつき方の程度はありますが、ほとんどの学校で、どちらかの性別の倍率が高くなる傾向にあります。中高一貫校もいろんな特色があるので、「受かればどこでもいい」と考えることはあまりないと思いますが、一つの参考にはなると思いますので、ご参照ください。

「高いから無理だ」と考えるのも、「高いからこそチャレンジする価値がある」と考えるのも、ご家庭と本人の考え方次第ではありますが、普通の公立中では受けられない教育を受けられるチャンスでもあります。もし少しでも興味があるようなら、まずは模擬試験や塾の体験授業を受けてみることをお勧めします。

④学校ごとの適性検査の特徴について(神奈川県内)

湘南ゼミナールでは、公立中高一貫校の適性検査を総力を挙げて分析し、これから受検にチャレンジする皆様のサポートをするために公表しています。ぜひこちらをご覧になり、早い段階から適性検査突破のための準備を進めていただければ、と思っています。湘ゼミは高い目標に向けてチャレンジする皆さんを応援しています。

★横浜市立南高校附属中 適性検査分析

★川崎市立川崎高校附属中 適性検査分析

★神奈川県立中等教育学校(相模原・平塚) 適性検査分析

★横浜市立横浜サイエンスフロンティア附属中 適性検査問題例の分析

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