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神奈川県の特色検査平均点は何点?出題内容や制度も解説

神奈川県の公立高校入試では、トップ校を中心に「特色検査」が実施されています。上位校を目指すなら、避けて通れない重要な試験です。近年は教科横断型の出題が中心で、対応力が合否を分けます。

特色検査で自分のレベルを測るには、平均点を把握するのが大切です。自分の得点と平均点を比べることで、現在の位置や今後の課題が明確になります。

本記事では、特色検査の平均点データや出題傾向、得点アップのポイントを紹介します。模試結果や制度理解を通して、合格への戦略を立てましょう。

特色検査の平均点は50点程度と予想される

特色検査の平均点は、100点満点中でおよそ40〜60点と推測されます。学力検査と異なり、出題傾向や配点が学校によって異なるため、平均点には幅があります。

現在のところ、神奈川県教育委員会から公式な平均点の公表はありません。そのため、模試や学習塾による独自調査を参考にする必要があります。年度によっては、模試の平均点が30点台に落ち込むケースも見られました。

模試を活用すれば、受験者全体の平均点と自分の点数を比較でき、自分の立ち位置を客観的に把握できます。模試の受験は、得点の確認だけでなく、今後の対策指針として非常に有効です。

神奈川県特色検査の平均点データ

特色検査本番の平均点は、公表されていません。参考として、神奈川県全県模試の特色検査対策模試の平均点をまとめます。

神奈川県全県模試 特色検査平均点

神奈川県全県模試の特色検査平均点は、以下のとおりです。

回・実施日受験者数特色検査平均点
第1回(2024/5/26)1,365 名40.6 点
第2回(2024/7/7)1,303 名36.7 点
第3回(2024/8/25)2,065 名36.7 点
第4回(2024/9/29)1,800 名42.1 点
第5回(2024/11/2)1,930 名45.5 点
第6回(2024/12/7)3,463 名27.5 点

神奈川県全県模試の過去6回分の特色検査平均点は、約38点です。

神奈川県の特色検査制度

神奈川県の特色検査は、学力検査では測り切れない「総合的な思考力」を評価するために導入されています。配点は学校によって異なるため、全体平均点を気にする必要性は薄いでしょう。模試で志望校の平均点を知り、自分の点数と比べるのが重要です。

特色検査は論理・読解問題が出題される

特色検査の問題文は、新聞記事や科学トピックを素材にした長文です。問題形式は、マーク形式の問題と、記述問題の両方があります。記述問題のほとんどは、文字数を指定した穴埋め問題です。

一見すると難しい設問でも、論理的思考力や読解力があれば、解答にたどり着けるでしょう。また、出題される長文には、社会問題やSDGsなどのテーマが頻出します。日頃からニュースをチェックして、予備知識を得ることで、理解がスムーズになるでしょう。

横浜翠嵐は特色検査の比重が大きい

横浜翠嵐高校では、特色検査の配点比率が高く、合否に大きな影響を与えます。実際の配点を、次にまとめました。

選考区分学習の記録(評定)学力検査特色検査(自己表現)主体的に学習に取り組む態度(評価)
第1次選考373
第2次選考822

参考:神奈川県「普通科(クリエイティブスクールを除く。)

芸術系やスポーツ系など、実技検査の実施校を除くと、特色検査の配点は県内でもっとも高い比率です。学力検査で高得点を取れても、特色検査で平均点を下回ると総合点で不利になります。

横浜翠嵐高校を志望するなら、学力検査の対策だけでなく、特色検査対策も意識する必要があります。横浜翠嵐高校の配点や特色については、関連記事も参照してみてください。

横浜翠嵐高校の偏差値は 67|受験する生徒さんの共通点とおすすめな人

横浜サイエンスフロンティアは独自問題が出る

横浜サイエンスフロンティア高校の特色検査は、共通の特色検査問題を使用しません。他の実施校とは異なり、記述問題が多く出題されます。加えて、独自問題が出題されるため、対策内容を変える必要があるでしょう。

他の特色検査実施校では、使用する問題が同じです。全校共通の問1・問2に加え、問3以降は各校が2問ずつ選択します。したがって、通常の特色検査問題は、共通・選択を合わせて4問となります。

横浜サイエンスフロンティア高校の特色検査について詳しく知りたい方は、関連記事も参考にしてみてください。

詳しく知りたい!横浜サイエンスフロンティア高等学校・附属中学校

特色検査で高得点を取るコツ4選

特色検査で平均点以上を取るコツは、次の4つです。

  • 5教科の基礎を固める
  • 社会問題やニュースなどを知っておく
  • 時間配分を意識する
  • 特色検査問題の出る模試を受ける

高得点を取るコツが知りたい方は、関連記事も参照してみてください。

【特色検査 コツ(4月制作)】

5教科の基礎を固める

特色検査の問題を解くには、前提として基礎知識が必要です。たとえば、理科や社会の用語を正確に理解していないと資料の内容が読み取れなかったり、計算力が不十分だと時間を取られたりします。

また、特色検査では問題文が長く、条件や資料が複雑に絡むケースも見られます。設問の意図をすばやく把握するためには「教科別の基礎語彙」も必要です。たとえば、英語なら社会問題やSDGsに関する語句、社会なら地理・時事の基礎用語を押さえておくことで、読解スピードが大きく向上するでしょう。

学力検査の点数が思わしくない場合は、基礎的な内容の復習を優先しましょう。教科別の基礎を復習することが、特色検査の得点にもつながります。

社会問題やニュースなどを知っておく

特色検査では、時事問題がテーマになることが多くあります。たとえば、過去の問題では「オーバーツーリズム」「物流問題」が取り上げられました。背景知識があれば、文章の要点が瞬時に掴める上、資料の意図も読み取りやすくなるでしょう。

出題対象となるテーマを知るためには、社会問題を調べたり、ニュースを見たりするのが効果的です。知識のストックが増えるほど、文章の読解や、問題の理解がスムーズになる可能性もあります。

時間配分を意識する

特色検査は、60分で難しい問題を解くため、時間が不足しがちです。大問は4問なので、1問につき15分で解く必要があります。文章の読解に時間を取られたり、わからない問題でつまずいたりすると、時間が足りません。

過去問や模試の問題を解く際も、時計を見ながら解くとよいでしょう。試験本番は時間との勝負になるので日頃の学習より大きなプレッシャーがかかります。本番の環境で実力を発揮するために、時間を測る習慣をつけるのがおすすめです。

特色検査問題の出る模試を受ける

過去問で対策をしても、試験当日の緊張感やタイムプレッシャーから、実力を出せない生徒は少なくありません。本番の環境や時間配分に慣れるため、模試を活用しましょう。

模試は入試に近いスケジュールで行うほか、制限時間が設けられているため、試験本番の環境を体験できます。何度も模試を受けて、実際の環境に慣れれば、入試本番はリラックスして臨めるでしょう。

まとめ:特色検査対策模試を受けて平均点を知ろう

特色検査の平均点は、年度・学校によって変動します。また、神奈川県から正確なデータも公開されていません。「平均50点前後」という目安だけでなく、志望校の合格者平均と自分の得点差を把握し、立ち位置を理解するのが重要です。

湘南ゼミナールでは、6月21日(土)に『特色検査対策模試』を無料開催します。共通問題+選択問題2題を本番そっくりに解くことで、得点力と時間配分を同時に鍛えられます。模試後は個別カウンセリングで弱点をピンポイント指導し、参加者限定で7月実施の「神奈川県進学模試」「トップ校特訓講座」に無料招待。合格ラインへ近づく最短ルートとしてご活用ください。