ナルホドサイフロ 第2回
湘ゼミが考えるサイフロ(YSFH)
附属中合格までの道

横浜市立の中高一貫教育校での教育とは

今回は横浜市立の中高一貫校として一足先に始動した南高校附属中学校(以下、南附中)についてご紹介します。「なるほどサイフロ」なのになぜ南附中?と思われる方もおられるかもしれませんが、同じ横浜市立の新設校として今後、整備されるサイフロ附属中のお手本となる学校ですので教育内容などの共通項も多いのではないかと考えられるからです。

横浜市が設立した附属中学校の先駆け的存在である、横浜市立南高校附属中学校

2012年4月、横浜市が初めて併設型中高一貫教育校を設立しました。それが、南高校附属中学校です。南附中は、教育の特色として『「高い学力」・「豊かな人間性」を身につける6年間』を提供します、と掲げています。
公立の中高一貫教育校が、ここまでハッキリと「高い学力」を目標に掲げている、これこそが、横浜市が目指している、公立中高一貫教育校のあり方なのだと思います。
実際には、どのような教育が行われていて、「高い学力」を目標とした結果は出ているのか、取材してまいりました。

中高一貫教育校の教育目標

横浜市の中高一貫教育校である南附中の教育目標は、学校ではなく、横浜市の市議会で制定されます。

  • ★学びへの飽くなき探求心を持つ人材の育成
  • ★自ら考え、自ら行動する力の育成
  • ★未来を切り拓く力の育成

この目標を基に、学校側が方針・授業などのカリキュラムを決定します。

普通の公立中学校とは違って、中学3年間と高校3年間合わせて6年間をトータルプランニングできるため、独自の教育を行うことができるのが大きなメリットです。 南附中の高橋正尚校長のお話の中で、高橋校長の強い意志ともとれる内容として印象に残っていることがあります。

「私どもの中高一貫教育校では、全生徒に必ずセンター試験を受けてもらいます。頑張ってきた、6年間の自分の成果を確認してほしいのです」

南附中としての強い方向性や、カリキュラムへの自信がこのコメントには感じられます。その自信の源となる、独自の授業、教育方法を一部ご紹介します。

南高校附属中学校、独自の授業、教育方法

1.学習時間の確保

普通の公立中学校では、1週間で28時間の授業数になりますが、南附中では34時間の授業が行われます。特に力を入れている英語、国語、数学の授業は、毎日あります。
通常授業の他、補習なども充実していて、英語・数学の補習は平日の8時間目、5教科の学習会は土曜の午前、午後には数学の特別授業もあります。補習や特別授業は長期休暇中にも行われているので丸1日オフになる日は夏休み中でも10日間しかありません。

補習は、中学1年生のだいたい10月以降から始まります。それは、「教え合う」「学び合う」という意識が生徒たちに定着し、プライドを傷つけないように、補習は恥ではないということを伝えてから行いたいという学校の方針によるものです。細かいことですが、多感な時期の生徒たちにとっては重要なことです。

そして、通常授業と同じく大事な家庭学習については、かなりきっちりした決め事があります。家庭学習を定着させるため、1週間に一度、「私の週プラン」を提出するのです。目標時間は、授業がある日は1日90分、ない日は180分。週に一度、自分でつくった自分のプランを提出することで、常に確認するという作業を続けることができて、自宅学習の定着につながっているのです。

私の週プランイメージ

2.生徒へのきめ細かい指導&個々の生徒の学力を把握

学習の定着期間である1、2年生の英語と数学は、少人数での授業を行い、同じく1、2年の理科は複数の教員が行うTT授業となっています。書写(国語)の授業は高校の書道科教員が、情報(技術)の授業も高校の情報科教員が指導してくれるというのも、中高一貫教育校ならではの授業です。
また、個々の生徒の学力を把握するため、学校独自の「学力カルテ」というものを作成しています。
注:TT授業=チーム・ティーチングの略称で、2人以上の教職員が連携・協力を通して1人ひとりの子どもおよび集団の指導の展開をはかり、責任をもつ指導方法および形態。

3.中学校3年間で2回、校長との面談

中学校の校長先生が、160人の生徒全員と面談というのは、あまり聞いたことはありません。高橋校長ご自身が面談を各生徒とすることで、しっかりと生徒の声に耳を傾け、また学校の特長を伝えたいという意思が感じられます。高橋校長は、学校はわからないことを学ぶところであり、わからないことは恥ずかしいことではない、ということを面談で伝えているそうです。

4.6年間のトータルプランニング

南高校と附属中学校では、中学校と高校合わせて6年間を、下記の4期に分けています。

Ⅰ期 中1・4月~中2・9月:家庭学習・基礎学力(英国数)向上期
Ⅱ期 中2・10月~中3・2月:家庭学習の維持・定着期
(英検準2級以上)
Ⅲ期 中3・3月~高1・12月:家庭学習時間の増加
・5教科の基礎固め ・国数英の発展学習 ・文系理系選択(高1・12月)
Ⅳ期 高1・1月~高3・3月:進路目標に向かって主体的に学習 第1志望は諦めない

生徒間の学力差をつくらないということに力を入れている南附中では、中1~中2夏までを最も大事な時期と位置付けています。統計データから見ても、そこで学力が落ちなければ、高2までは学力を維持できるとおっしゃっています。

また、文部科学省が行った調査では、英語が苦手な中学2年生のほとんどが、中2の夏までに嫌いになっているという結果が出ています。そのため、南附中では、中学2年生の9月まで、英語の文法を教えない形をとっています。この時期までの授業では英語の話を聞いたり、本を読んだりして英語そのものになじんで、好きになってから、学力のレベルをあげるという教育方法です。

5.総合的な学習の時間「EGG」

南附中では、
「Explore さがす (学びの追究、課題さがし)」
「Grasp つかむ (自己の可能性の発見、他者との学びによる確かな理解)」
「Grow のびる (最終的な人間性の成長)」
の頭文字をとり、総合的な学習の時間を「EGG」という愛称で呼んでいます。
EGGの3本柱として、EGG体験、EGGゼミ、EGG講座が設けられています。

6年間の「総合的な学習の時間」の学び

中学卒業時には、3年間の『総合的な学習の時間』で身につけた力の集大成として、「卒業レポート」に取り組みます。テーマは、個人の興味や関心に沿って、人文科学、自然科学など多岐にわたります。

1期生はどのような結果を残したのか

ほんの一部しか紹介できませんが、南附中が普通の公立中学校とは一線を画した学校であるということを、ご理解いただけましたでしょうか。「高い学力」という大きな目標を掲げ、横浜市の大きな期待を背負って2012年にスタートした南附中は、今年2015年の3月、1期生が初めて中学校を卒業しました。成果として、ご参考までに1期生の学力をお伝えしたいと思います。

☆英検(中学3年生時に受験)
皆様ご存じだと思いますが、英検は日本で最もメジャーな英語の能力をはかる検定試験の1つで、年間230万人が受けており、国立大学の学科試験免除や、入学後、単位として認定されるなど、優遇制度も整っています。各級の目安としては、2級が高校卒業程度、準2級が高校中級程度、3級が中学卒業程度となっています。1期生が中学3年生の時に合格した英検は、2級が29人、準2級が107人、3級が18人、4級が2人、5級が4人という結果になりました。中学3年生で、高校中級程度以上の準2級以上が85%というのは、素晴らしい結果だと思います。高橋校長は、この英検の結果が自信になったとおっしゃっていました。
☆アドバンスト模試
この模擬試験は、Z会と河合塾が中高一貫校(国立・私立も含む)向けに開催している模擬試験です。中学校内での順位だけではなく、全国における中高一貫校での自分の順位や、将来の大学進学に向けた模擬試験(高校生以上の受検が可能な模擬試験)へのアプローチとして(中高一貫校の高校生に向けたプレステージ模試につながる)難易度の高い問題に対応できるような生徒を対象にしております。中学3年生の1月に受けた南附中の生徒の結果は、全国161校中、74位でした、東大合格可能レベルが9人、受験可能レベル11人という高い偏差値の生徒もおりました。特に、国語の偏差値が高く、平均で56.3。国語から判断しますと、東大合格可能レベル33人、受験可能レベル55人という成績になります。なお、英検やアドバンスト模試だけでなく、その他ベネッセ主催の「学力推移調査」なども実施しており、中学生から高校生への受験が無い部分もしっかりフォローしています。
☆学校生活満足度調査
成績だけではなく、学校生活の満足度も紹介いたします。文部科学省が実施している学校生活満足調査によりますと、学校生活に満足している生徒は92.0%(神奈川県の公立中学校では70.2%)。学校の授業に満足している生徒は89.0%(神奈川県の公立中学校では60.6%)。クラスの友達に満足している生徒は92.8%(神奈川県の公立中学校では80%)になっています。勉強だけが充実しているのではないことが、この調査結果からもお分かりになると思います。

次回、第3回では、実際に湘南ゼミナールに通い、南附中に合格した6人の生徒さんに行ったアンケートをご紹介。受験へのアドバイスなども含め、実際に通っている生徒さんの生の声をお届けいたします。


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