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コラム

【公立中高一貫】南附属中の適性検査/傾向を読み解く

2021.03.12
横浜市内初の公立中高一貫校として2012年に創設、特別プログラムによる指導や英語の5ラウンド制を発信するなど、神奈川県内のみならず全国からも注目される市立横浜南高等学校附属中学校(以下、南附属中)。

今年度(令和3年度)受検では、募集定員160名に対し志願者数921名、競争率5.56倍(前年比0.63ポイント増)の高倍率で、過去3年にわたり志願者増となっています。

そこで本記事では、南附属中の令和3年度 入学者選抜「適性検査」について、湘南ゼミナールの公立中高一貫コースより講評をお届けします。


南附属中/適性検査の実施内容


横浜南附属中の適性検査内容は以下の通りです。
適性検査Ⅰ(文系)/文章・図・表やデータなど与えられた資料を的確に読み解き、課題をとらえて適切に表現する力をみる。※作文もあり。

適性検査Ⅱ(理系)/自然科学的な問題や数理的な問題を分析し考察する力や、解決に向けて思考・判断し的確に表現する力をみる。


令和3年度「適性検査Ⅰ」(文系)分析


 過去問対策をしてきた受検生の中には、問題形式の変更に戸惑った人も多いかもしれない。冊子が「縦型」から「横型」に変わり、文章も「横書き」と「縦書き」が混在する形式となった。
しかし、"見た目"の変化はあるものの、問われる"本質"の部分は大きく変化しているわけではない。

■1.問題1~7は資料問題
問題数は例年と大差なし。会話文の空欄に当てはめる問題なので、前後の文脈から問われていることを把握した後、解答に必要な資料を見ていくという流れ。
数値処理の要素はあるが、暗算で処理可能なレベル。照合する項目数がやや多いので、作業速度と精度がポイントとなる問題。
つまり、問われる力は「設問のゴールを正しく把握する【読解力】」と、「速く正確な【情報処理力】」。

 問題8は、作文問題。
こちらも、出題形式は異なるものの、その"本質"は例年同様。昨年度までは「長文」を短くまとめる形だったのが、本年度は「表・会話文」に書かれた情報を短くまとめる形になった。よって、「情報を読み取り、短くまとめる【要約力】」が求められている点は本年度も同じ。
さらに、本年度の問題には2018年度まで出題されていた「自分の意見」をまとめる要素も再び加わった。情報を【受信する力】だけでなく、自らの意見/考えを【発信する力】も必要と考える学校側の姿勢がうかがえる。


■2.問題1・2は、文章読解問題。
こちらも、過去の出題でよく見られた出題傾向。2016年以降の出題はなかったが、本年度、再び問題に盛り込まれてきた。ここでは、「文章の要点・要旨を的確につかむ【読解力】」が問われているが、これも昨年までの「要約文」を書く際に必要な力と同じ。やはり、問われる"本質"は変わっていないと言えるだろう。


例年より、作文の条件が多くて書き易くなった点と、読解の課題文が比較的短い点をふまえると、全体的な難易度は例年より若干下がったという印象。その分、高得点勝負と予想される。
また、"見た目"の変化に動揺せず問題の"本質"としっかり向き合えたかどうかが、明暗を分ける鍵となりそうだ。


<適性検査Ⅰ講評 執筆:田村 浩太郎(湘南ゼミナール公立中高一貫コース文系責任者)>
※こちらの内容は2021年2月4日付 神奈川新聞に掲載されております。


●横浜南附属中ホームページにて公開された、令和3年度「適性検査Ⅰ」問題と解答はこちら



令和3年度「適性検査Ⅱ」(理系)分析


 問題数、難易度から見て、全体的に易化した印象である。
■1は、「図形の性質」に着目しつつ、場合分けして調べ上げる、規則性を定量化するといった力が求められる。高得点を狙いたい。

■2は、新旧の「暦」を題材とし、仕組みの理解、数的処理の力が求められる問題である。
理系の問題でありながらも書かれている文章を理解する読解力が必要であり、加えて、速く正確な計算力も必要である。解きやすい問題を見極め、確実に得点していきたい。

■3は、中学3年時に学習する「化学電池」を題材とした問題である。 しかし、先取り学習をしていないと解けない問題ではなく、実験結果、複数の資料を素早く照らし合わせれば解くことのできる問題であり、そのような力を求めていると言える。

■4の「音」に関する問題も同様である。
全体として、例年同様、図形や数的処理を題材とした問題が2問、理科を題材とした問題が2問の大問4問構成であった。検査時間に対する問題数としては多くはないので、捨てる問題は少なく、一問一問にしっかりと向き合い正確に解く姿勢が求められる。


学校成績と適性検査Ⅰの得点も含めての選考となるが、今年度は高得点勝負となりそうだ。
出題方針・求めている力は例年に比べ変化は見られない。

対策としては、「出題される問題を予想する」や「解き方を覚える」ことではなく、「どのような出題がされても、その場で問題解決する力」を身につけることが必要である。
具体的には、「小学6年生にとってはやや高度で長い文章、資料を読み解く力」、「与えられた材料をもとに、問いに向けての道筋を描く力」、「手数の多い作業・計算を速く正確に行う力」などである。
そしてこれらは小学6年生相応以上の心の成長も求められる。目先の成否にとらわれすぎることなく、根っこの力を高める取り組みが必要だ。


<適性検査Ⅱ講評 執筆:太田伸之介(湘南ゼミナール公立中高一貫コース理系責任者)>
※こちらの内容は2021年2月4日付 神奈川新聞に掲載されております。


●横浜南附属中ホームページにて公開された、令和3年度「適性検査Ⅱ」問題と解答はこちら


公立中高一貫校受検で求められる小学生の学習とは?


IMG_6359-2.jpg 写真:湘南ゼミナール公立中高一貫コース 菊名教室の授業の様子


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