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コラム

スイス大手プライベートバンクのバンカー×湘南ゼミナール 特別コラボ授業 【後編】

2019.09.05

前編からお届けしてきた、スイス大手プライベートバンクにてプライベートバンカーを勤める鈴木武徳さんをお招きした特別コラボ授業の後編をお届けします。



これからの日本を支える世代が学ぶ
日本の財政と金利のしくみ

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―――プライベートバンカーのお仕事と、モノの価値について学んできた生徒さんたち。と、ここで質問。


生徒さん:
「昔は銀行に50万円預けたら結構な利子があったけど、今はなにも帰ってこないって聞くけどなんでですか...?」


―――バブルが崩壊して以来、20年以上も超低金利が続く日本。現在ではマイナス金利の影響から、銀行の預貯金の金利は限りなくゼロに近いほどに。


武徳さん:
「昔は銀行に100万円預けていたら、利子で9万円貰えていたんですよ。その後、利子がどんどん減って、金利も下がりました。では、なぜそうなるのでしょうか?」


―――それには日本という国の仕組みが関係する。


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武徳さん:
「日本の国の借金っていくらあるか知っていますか?」


生徒さん:
「......。」


武徳さん:
「日本の国家予算は、1年間で100兆円使います。」
「100兆円のうち、税金収入は60兆円ちょっと。残り38兆円くらいが国債という債券を発行して、その国債を国民や海外の人が購入し、国はお金を借りている状態なんです。」


武徳さん:
「今の日本は、年間の国家予算100兆円に対して、およそ1,000兆円もの借金があります。これに併せて地方公共団体の借金がおよそ1,000兆円。つまり国は、毎年この借金の金利を払わなければいけないのです。金利が1%だとしても年間10兆円は借金の金利を払うためにお金を使わなければならない。例えばその金利が10%になれば年間100兆円の借金の金利を払うことになるので、払えないわけですよ。だから、金利をどんどん下げることで、国が金利を払わなくていいように工夫しているということですね。」

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―――この先の日本を支える生徒さんたち世代にとっては重要な、国の借金問題。


武徳さん:
「1,000兆円もある国の借金を返すためには、受け取るお金よりも少なめに予算を使い、残ったお金をしっかり返済に充てる・貯金していくということが重要です。お金を増やすためには、株式投資したり、値上がりするような通貨を買う、地価が上がりそうな不動産を買うなど工夫してやらないと借金を返すどころか増える一方なんですね。」

生徒さんにとって分かりやすいように金額などは概算したものでお話させていただいております。


―――そこで、金融のプロである武徳さんから株式投資を学びます。


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武徳さん:
「皆さん、急に大金持ちになることってまず無いと思ってるでしょう?」


―――大きくうなずく生徒さんたち。


武徳さん:
「...とあるお客さんから私にこんな連絡が来たんです。
この方は昨年、自身の会社を上場させました。上場するまでは本当にお金が無くて......でも彼は自分の会社の株を50%以上持っていました。そこで上場したら、彼が持っていた株が500憶円以上となったと...。株価1円も無かったような人が、株資産500憶円以上に...。大金持ち!かと思ったら株で800憶円持っていたとしても、会社のオーナーである彼が株を売って現金化してしまうと、『この会社大丈夫か??』と不信感を生むので、安易に株は売れないという状況です。」


―――突如、大金持ちになるも、現金のない大金持ち・・・。そんな時、プライベートバンカーはどうするのでしょうか?


武徳さん:
「そこでプライベートバンカーとして、彼から株資産を預かります。日本では亡くなった時に資産の50%は国に納めなければならないので、亡くなった時に50憶ほど入るような高額な保険に加入したり、50憶・100憶といった資金を貸して、いろいろな株に投資して毎年資産を増やしていきます。株は売らなければ利益にはならない反面、ゼロだった株価が急に大きな金額になったりするのです。」


―――そもそも株のルーツとは・・・?


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講師:
「そもそも株式を使ってお金を集める制度は、17世紀はじめにオランダ人が『東インド会社』を作った大航海時代にはじまるといわれています。大航海時代では、ヨーロッパの強国が、アジア・アフリカ・アメリカ大陸などへ植民地主義的な海外進出を積極的に行っていました。その航海に出るための資金づくりとしてはじまったのが、航海の出資者を募る『株式』というシステムです。大航海時代にはじまった『株式』でも、荒波など航海のリスクが大きければ投資家はお金を出しにくくなる一方、お金が集まらなければ航海に出ることはできません。」



株式投資の目線から学ぶ
世界で成功する経営者に共通する考え方を知る

―――ここで今年6月に実際にあったニュースを題材に、情報のウラを予測してみるワークショップを実施。課題はこちら。


『イラン沖のホルムズ海峡近くで、日本の海運会社が運航するタンカーと台湾の石油大手会社のタンカーが攻撃を受けた事件。日本のタンカーは火災となったが日本人の負傷者は出ていない。この事件は、安倍総理大臣がイラン訪問中に発生し、日本政府が確認を行ったところ、イラン政府は関与を否定した。』


武徳さん:
「どの国も、戦争ってしたくないはずですよね。例えば、ミサイルは1個あたり数億円と言われています。これはあくまで私の推理ですが、中東やイラン・サウジアラビアでいざこざがあると石油価格が上がって、多くのアメリカ企業が儲かります。戦争がおきていなくても、そのニュースが出た途端、石油系会社の株価が上位になることがあります。つまり戦争したいのではなく、ニュースを作っているのかなと考えたりもします。」


―――その後、さまざまなニュースのウラを予測する生徒さん達。


武徳さん:
「最初にこのニュースが出た時に、実際に石油の価格変動で売り買いしていた人たちは儲けています。さらには、戦争といったニュースで世界が不安定になるという背景から金(GOLD)の価格が上がりました。株を仕事とする人たちは、そういった情勢を先読みして金を買ったり、石油の指数を買ったり、それらにかかわる産業(輸送に使う船など)の株を買うなど、どのタイミングで売り買いをして利益を得るのかと日々絶えずニュースと向き合っているんですよね。国内と海外、全てのニュースが経済のしくみに関わっているので、絶えず勉強をしていかなければいけせん。」


―――ここから株式投資のグループワークをスタート!

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講師:
「みなさんに10憶円をお渡しします。これをどう運用するか、考えてみましょう。」


―――用意されたのは、とある3社の企画書。一つひとつの会社の事業概要や実績などの情報を見極めて、自分ならどの会社にお金を使うかを3人1組のグループで考えます。


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―――それでは、どの会社へ投資するかを決めた生徒さんたちの発表です!


生徒さん:
「僕はライド社に投資しようと思います。理由は2つあります。
1つ目は、最近AIとかテクノロジーが進歩しているから、テクノロジーの進歩が売り上げに直結しそうなのがライドの会社サービスかなと思いました。
2つ目は、アマゾンとかもすごく儲かっているように宅配サービスの需要が高まっているので続けていけば伸びていくと思いました。」


生徒さん:
「僕はライド社に投資することにしました。理由は3つあって、
1つ目は、売上高がどんどん上がっているということです。
2つ目は、今後AIが運転することになって労働的じゃないのでそういうところです。
3つ目は、今の日本にはこういうのが無いので、今のうちからAIの企業と取り組めば今後どんどん広がっていくんじゃないかなと。」

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武徳さん:
「ふたりが仰ったように、ライド社は、表を見ると売り上げあがっていますが、まだ利益は出ていないですよね。私の経験からいうと、AMAZONは世界最大の企業になって、すごい利益です。しかし、AMAZONができたころは、売り上げは上がってはいるものの利益は出してなかった。先行投資ということで赤字覚悟で資金を投入して、世界中にアマゾンのビジネスを確立されたんですね。
ライド社と同じような会社で「ウーバー」という会社があります。例えばシンガポールやアメリカではタクシーを使わず、皆ウーバーを使ってます。企画書で注目するポイントは、ライド社の値段だとタクシーの半額くらいで移動できる点です。日本の場合はタクシーの労働組合とかもあって、全員が失業しちゃうと困るので国が認めていない状況ですが、出前のウーバーイーツの方は、すでに日本でも話題を集めていますね。」


生徒さん:
「私はネットスタディに投資しようと思います。
1つ目の理由は、8,500講座/生徒数5,000万人突破というしっかりとした実績があるので信頼できるからです。
2つ目は、〝10憶円を出資してくれたら小中学生向けの授業やコースを作ります″とありますが、部活とかが忙しくて塾に行けない子も受けられると思うし、文部科学省と提携を結びますというところも、情報を通じてより良い勉強法も生み出せると思うからです。」

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武徳さん:
「教育事業で、政府や文部科学省がバックアップするということは、予算を付けてくれる。そこでビジネスにおけるリスクが削減されます。私が学校に通っていたときに嫌だったのは、時間が拘束されたり、面白くない教授の授業を聞いたり...。インターネットを使った教育って世界的にも増えていくと思うし、少子化で人数は減ってくるかもしれないけれど、国内だけで海外もってすればたぶん生徒の数も増えてバラエティーに富んだ授業を受けたい時に受けられる。とても将来性があると思います。」


武徳さん:
「成功している経営者に共通していえることは、お金に執着心が無いですね。
仕事で夢を追い求めるというところでは共通して類まれなる集中力がありますが、皆さんお金のことはあんまり考えていないんです。〝自分がこの事業をやったら世の中のためになる″ってことを最初に考えて、どうしたらいいかと1日中考えていろんなことを実践している。その結果、気付いたら資産何兆円ってなっちゃった...って人が結構多いです。やっぱりお金って大事ですけど、人間として大事なことってありますよね。お金や能力といった自分に身に付いたものを、世の中のためにどう使うかってことを考えられるようにしたいですね。」


―――数々の経営者を見てきた武徳さんの言葉。武徳さん自身はどうやって今の仕事に就いたのでしょうか。


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武徳さん:
「僕は子どものころに100歳までの計画を作ったんですよね。毎月目標を立てて、毎日のタスクを1日ずつで作っていたんです。いろんな目標を立てて毎日続けていく、ってことをずっとやってて...。小学校くらいから日記を付けているんですが、今では100冊くらいあって。自分の目標を立ててそれを評価するために日記を書いているみたいな感じですね。」

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―――他にも、子どもだった頃から武徳さんが記録してきた数々のものがこちら。


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写真:武徳さんが生まれた日の新聞のコピーと、小学生の頃に書かれた作文


―――「香港が中国に返還された時の新聞」や、「2,000年問題ミレニアム1月1日の新聞」
「東京オリンピック決定の号外」、最近のものでは「元号が令和に決まった号外」「天皇陛下皇位継承」など節目を記録しているという。


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武徳さん:
「こういうのを取って置くのには理由があって...。自分は何のために生きているのかな、何からはじまって、これからどうしたいのかな...、そのためにどうしたらいいか...ということを考え続ける材料として揃えています。そして今は、〝自分の仕事や、日本、世界のために何ができるのか″こういう時代に自分が生きて、こういうことをやった、という記録としても日記を書き続けています。」


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―――その日記のなかには、勉強の目標、体を鍛える目標、人に親切にする目標、読書の目標などなど...とにかく多くの目標を何十年にも渡って実践してきたという武徳さん。


武徳さん:
「みんなは将来やりたいことってある?
私が知っている成功している人たちは、子どもの頃から強くこうなりたいと思っていました。そう思い込んでいたら、実際にそれに向かって努力できるし、なんでもいいから自分のやりたいことを書いて、それに対して自分が何をやれるのか、少しずつでも計画を立ててみてください。」

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―――プライベートバンカーの武徳さんが生きてきた分、書き貯められた日記。興味深々に日記や過去の資料に手を触れる生徒さんたち自身も、今からでも始められる学びを持ち帰っていただいた様子でした。


以上、取材より。



プライベートバンカーとは、世界中の資産家・投資家や著名人を顧客に、資産管理や運用を担う、金融業界でもトップの能力を要するプロフェッショナルの職業(日本ではプライベートバンキングという)です。
武徳さんのように世界に視野を広げ、各国の資産家の相手とする場合、優れた英語力はもちろん、海外の銀行に勤めることが必要です。スイスの銀行の場合、毎年新卒採用を行っており、日本からでも応募可能です。(*スイスの銀行では、採用試験は無く、面接で人を見て決めるとのことでした。)

武徳さんの勤めるスイス大手プライベートバンクでは、定年が無く、同僚には85歳の方もいらっしゃるといいます。人生100年時代ともいわれる今、長い期間に渡ってプロとして働き続け、お客様(資産家)やそのご家族と一生涯お付き合いできるということも海外の銀行ならではのメリットです。


以上、後編をお届けしました。

※※本企画はプライベートバンカー鈴木武徳さんと湘南ゼミナールの企業交流プロジェクトVISIONARY SWANS双方が、CSR(社会貢献)活動の一環として、難関高受験コースの生徒さん向けに無料にて行っております※※


難関高受験コースの受講はこちら

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