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コラム

「東京学芸大学附属高等学校 大野校長ご講演& 卒業生登壇」開催レポート/受験前に必読

2019.11.19

湘南ゼミナール 難関高受験コース主催の「東京学芸大学附属高等学校 大野校長先生講演会」を開催いたしました。

東京学芸大学附属高等学校の取り組みについて詳細に発表いただくとともに、学芸大学附属高校の卒業生2名が参加するパネルディスカッションも実施しました。


以下よりレポートにてお届けします。



超スマート社会で求められる
リーダーを育む学校像とは?

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写真:東京学芸大学附属高校 校舎外観


昭和29年4月に開校した東京学芸大学附属高等学校(以下、学芸大学附属高校)は、東京都世田谷区下馬に校舎を構える国立高校です。


2012年より科学技術や理科・数学教育に重点を置いたスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されたほか、アジアを中心とした海外の学校との異文化交流を積極的に行い、国際的に活躍できる人材育成を行うなど、先進的な教育に取り組まれています。考古学者の吉村作治氏や脳科学者の茂木健一郎氏をはじめとする数多くの研究者の出身校でもあります。


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写真:東京学芸大学附属高校 大野校長先生

大野校長:

東京学芸大学附属高校の講演にご来場いただきありがとうございます。
前半は小・中学生の皆さんには難しい内容かとは思います。しかし私どもの学校では、分からないことは自分できちんと調べて、最先端の知識・理論を身に付けることを理想としておりますので、私の話で分からないところがあればぜひ帰ってからネットや本で調べてみてください。


―――開校以来60年以上にわたり、変わらぬ教育方針を貫く学芸大学附属高校。


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大野校長:
教育方針のなかでも1つ注目していただいきたいのは、本校は開校当時から世界性の豊かな人間を育成していこうという想いがあるところです。
さて、教育再生実行会議の第11次提言が今年5月にありました。「技術の発展に応じた教育の革新、新時代に対応した高等学校教育改革」についてです。その提言の多くの部分が高校改革に充てられており、さらにその半分以上は普通科高校の改革です。これからの普通科高校は特色化しなければなりません。


―――提言では、次のような能力を育むことが求められています。

Society5.0を生き抜くための力(文章や情報を正確に読み解き、対話する力)

科学的に思考・吟味し活用する力

価値を見つけ生み出す感性と力(好奇心・探求力等)

つまり、一人ひとりが能動的に学ぶ姿勢を身に付けるとともに、将来世界を牽引する研究者や幅広い分野で新しい価値を提供できる人材となるための力を育むことが求められています。

*参照資料


大野校長:
高等学校改革の実に半分が、グローバルのリーダーと理数系のイノベーターを求めているのです。これからのSociety5.0*では、誰もが情報関係の最先端を使えるようになります。ただ、一方においては人工知能(AI)が進み、職業の半分が無くなるだろうとも言われています。つまりこれからはSociety5.0を実現した未来でも、たくましく生きていく人間が求められます。

*Society5.0とは、日本政府が提唱する未来社会のコンセプトです。高度な先進技術の導入で、あらゆる課題を解決する超スマート社会を目指しています。


―――現在より更に進む、超情報化社会に適応する人材育成にどう取り組むのでしょうか。


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大野校長:
現在の情報化よりさらに進んだ情報化社会では、知識・理論なんかすぐに陳腐化します。学校教育が閉ざされた知、あるいは完成された知を求めると、もうそこで終わりになってしまう。そうではなく、開かれた知、すなわち生涯学び続ける姿勢を育成し、そして自分で勉強するための方法を身につけていかなければならない。そこで、開校当初からの教育方針を踏まえて、現代に合わせた中期目標を考えました。「多様な分野でイノベーション(改革)を引き起こして、国際社会に貢献できるような人間」を育てる。つまり一言でいえば真のリーダーを育てるということを目標としました。


そのために重要なことは次の3つです。

・生涯学習者として一生勉強し続ける姿勢を身につけさせる。

・情報収集、処理能力をしっかり身に付けたうえで、何が大事なのかを発見する課題発見力を身につけさせる。

・柔軟に多様性を受け入れ、活用する力を身につけさせる。

これからの国際社会、いろいろな文化・宗教を持った人と一緒に働かねばならない。海外に出て働く場合はもちろんのこと、日本にいても多様な文化・宗教を持った人が入ってきています。多様性(ダイバーシティ)を受け入れることが重要だと思っています。




"課題発見能力を身に付ける"
学芸大学附属高校流 ホンモノ教育とは

―――超情報化社会に対応するために必要な、情報収集能力と課題発見能力。学芸大学附属高校では、どのようにその力を身に付けていくのでしょうか。


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大野校長:
パソコンなんて道具です。道具として活用したうえで、いろいろな情報の中から有意義な情報を発見する、課題発見能力を身に付けていこうと思います。
さらに国際社会に貢献するためには、優れたコミュニケーション能力、英語もそうですが日本語、あるいは中国語、ブラジル語、ポルトガル語、スペイン語かもしれません。多言語を使ったコミュニケーション、そして一番重要なのは「自分とは異なった文化価値があるんだ」ということを理解し受け入れて、一緒に仕事ができる、そういう資質を育成する。これが大事だと思います。
その為に本校では、教科において"ホンモノ教育"ということを謳っています。

ホンモノ教育とは、本物の力を身に付け、本物に触れて学ぶという2つの意味を持っています。その為にも全員が探究活動をします。全ての授業で、生徒同士の議論を重視し、話し合いをします。


―――全科目でレポート、さらにはプレゼンテーションの機会があり、海外から来た高校生に英語での発表も行うといいます。


大野校長:
現役の生徒にはレポート地獄です。理科などは実験が多く、地学・社会ではフィールドワークで現場にも出ていきます。


―――学芸大学附属高校では、高校2年生まで文系・理系で分けることなく芸術以外の科目はすべてが必修科目です。さらには高校3年生でもクラスの文・理分けはありません。


大野校長:
広い教養の上に、深い専門性。1~2年生は徹底的に広い教養を身に付けます。そして3年生になって幅広い選択をしてもらいたい。本校の課程は、今までの大学入試、特に私立文系の大学(英語と社会の入試問題を出す)を目指す上ではやや遠回りでした。ところが、今回の高大接続改革*では正に本校が取り組んできたような思考力、判断力、表現力を問うことを重視しています。ある意味、社会がやっと本校がやってきたことに追いついてきたのかと思っています。

*高大接続改革とは...「高等学校教育」と「大学教育」が一体となった教育改革を意味する。高等学校から大学への入口となる「大学入学者選抜」においても、一貫した取り組みが必要であることから、「高大接続改革」と名付けられた。


―――教育課程の幅広さに加え、"ホンモノ教育"として卒業生が現在の仕事を語るキャリア教育や、ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんを招いた特別授業なども実施しています。それに加え、クラブ活動も盛んで、学校行事では生徒さんが企画・運営を担うといいます。


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写真:パネルディスカッションにて。(写真左から)大野校長先生、落合さん、Mさん、湘南ゼミナール難関高受験コース 長谷川


大野校長先生による講演後、パネルディスカッションに登壇した卒業生からは―――


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卒業生の落合さん:
自分はすごく学芸大学附属高校で学んだことが大きかったなと思っています。
何か課題を与えられて解く力を身に付けたわけではなくて、「何が問題だと思うのか」ということを問われる機会や、物事の根本を問う機会がとても多かったと思います。人と同じものを見た時に、他の人は自分とは違うことを感じたりする"多様性"を見たことや、与えられるのを待つのではなく、"何を問だと思うのか"、"何を課題だと見つけていくのか"っていうことを学ばせてくれたことは、大学受験が成功したこと以上に大きなことだったと思います。

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卒業生のMさん:
学芸大学附属高校に入って、食らいついていくだけでめちゃめちゃ大変なんですけど......、やっている間に身に付いたことはすごく多かったと、思わぬところで気付かされました。
勉強ができることって必要なことの本当に一部分でしかなくて、その時必要な知識とか、考え方を引き出す、あるいは勉強するといった知恵を絞る力の方が大事で、その根本的な力が身に付いたのは学芸大学附属高校のおかげかなと思っています。
とにかくすごい人が多いんですよね。「勉強で敵わない」とかじゃなくて、「その人たちと居て自分は何ができるんだろう?」とか、それを考えるのが辛くもあるんですけど、考えることで自分の強みに気付いたように思いました。自分は、1つのエキスパートになれたというよりは、どこに行っても通用する人間に近づけたかなっていうのはここを出て感じました。

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―――ディスカッションでは、ご来場の皆さまからの質問にもお答えいただきました。そして最後に、湘南ゼミナール難関高受験コース進路指導責任者よりご挨拶。


難関高受験コース進路責任者 長谷川:
「受験できる学校ならいくらでもあります。でも進学できる学校は1校しかないんです。この先、高校~大学~社会に出てからを考えたうえで高校を選択するというのは、なかなか難しいところではあります。しかし、こういった話を聞いて、もう1歩先を見ながら高校を選ぶキッカケにしてもらえたらなと思っています。」


―――以上、取材より



東京学芸大学附属高等学校では、本記事でご紹介した以外にも医学部ガイダンスの設置や海外大学への進学など、さまざまな学校改革に取り組まれています。また、生徒および保護者からの学校評価に関するアンケート結果も公開し、改善点に対しても直ちに改革を進めているといいます。

東京学芸大学附属高等学校の詳細は、下記よりご覧ください。
http://www.gakugei-hs.setagaya.tokyo.jp



神奈川県に加え、首都圏の難関高校までを視野にいれて学習する
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また、湘南ゼミナール難関高受験コースでは、未来の選択肢をより多く知っていただく機会としてキャリア教育企画も実施しています。

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写真:キャリア教育企画を実施する難関高受験コース事業部長の北原より本会場でご挨拶する様子


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